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ル・マン24時間運営のACOフィヨン会長、WECのLMPカテゴリーのビジョンを語る

2014年08月05日 19:20  AUTOSPORT web

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2014年のル・マン24時間のスタートシーン
ACOの代表であるピエール・フィヨンは、LMP3カテゴリーの発表のためにレッドブルリンクで開催されたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズを訪れたが、その際にEndurance-Infoのローラン・メルシェのインタビューに答え、LMP1カテゴリー、LMP2カテゴリーの将来について語っている。FIA WEC公式サイト(http://www.fiawec.com)が掲載した。

「我々はより多くのマニュファクチャラーを惹きつけるために、あらゆる場面で作業を進めている。実は、LMP1-Lカテゴリーについては、『ノンハイブリッドLMP1』と呼ぶべきではないかと考えているんだ」と、まずはLMP1の状況について語ったフィヨン。

「ACOとFIA国際自動車連盟は、異なるテクノロジーを望んでいるんだ。LMP1-Hは現在ガソリンエンジンを積むトヨタとポルシェ、ディーゼルを積むアウディがいる。ノンハイブリッドLMP1もまたマニュファクチャラーのためのカテゴリーだ」

「LMP1-Lには現在レベリオンが参戦しており、オースティンからはロータスが参戦を開始する。我々のゴールは、ふたつのクラスが可能な限り接近したパフォーマンスをみせることだ。もしLMP1-Hにトラブルが発生したら、“ライト”クラスの車両が利益を得なければならない。我々はこのバランスを確実にしたいんだ」

「レベリオンはまだ開発が始まったばかりで、もう少し待たなければならないだろう。他のマニュファクチャラーが興味を持つまでの間、我々は例えばOAK LMP1-Lも見てみたい」

 フィヨンはまた、現在ドライバーのカテゴリー分けについて論議を呼んでいるLMP2カテゴリーについても言及した。次戦オースティンではLMP2の参戦は4台に留まっており、ELMSや他のカテゴリーよりも少ない台数となっている。

「我々はLMP2をどうするべきかという議論を開始した。ELMSでは多くのマシンがいるにも関わらず、WECではそれより少なくなっている状況を目撃している」

「このカテゴリーはジェントルマンドライバーに開かれたカテゴリーだが、彼らはレースの週末に開催地で仕事を行い、世界中に旅をするのは難しいんだ。多くのジェントルマンドライバーは仕事があり、支えるべき会社があるからね」

「我々はWECにおいてLMP2カテゴリーのコストを下げ、さらにGP2やワールドシリーズ・バイ・ルノーで活躍しているような若手ドライバーからの関心を呼ぶ必要があると思っている。ただ、(GTEのように)LMP2プロとLMP2アマのようなドライバーによるカテゴリー分けをする気はない。この状況を理解するのはあまりに複雑だ」

 一方で、ACOとFIA、そして北米ユナイテッド・スポーツカー(USCC)を運営するIMSAは、2017年に向けてLMP2スタイルのレギュレーション策定のための会議を進めている。この新規定は、USCCならびにACO規定のレースで活用される。

「テクニカルチームは、2017年に向けて特に多くの仕事をこなしている。アイデアは特に、新しいLMP2カーに集中している。これにより、より多くの北米のチームをル・マンに惹きつけることができるはずだ。ただ我々はスケジュールも調整しなければならない。USCCデトロイトの週末がル・マンのテストデーと重なっているからね」