WEC世界耐久選手権のLMP1-Hクラスに参戦しているアウディは、来季もハイブリッドシステムは運動エネルギー回生システムのみを採用することになりそうだと英AUTOSPORT.comが伝えている。
今季から導入されたLMP1の新車両規定に合わせて、新たなR18 e-トロン・クワトロを投入しているアウディ。当初は運動エネルギー回生に加えて熱エネルギー回生システムも搭載すると発表していたが、最終的には熱回生を非搭載とすることを決定し、今季WECに臨んでいた。
アウディスポーツを率いるヴォルフガング・ウルリッヒによると、来季のパワーユニットに関して、大きなコンセプトの変更は行わないものの、1周あたりに放出できるエネルギーレベルを増加させる計画なのだという。
それはふたつ目のハイブリッドシステムを搭載しないという意味かと尋ねられたウルリッヒは、次のように答えている。
「短期間で可能なことだけを試みるだろう」とウルリッヒ。
「我々はよりコンペティティブになる必要があるが、信頼性がなくてはならない。大きな変化はないだろう」
「もう少しハイブリッドパワーを得られるように取り組んでいく。このクルマで何ができるかというアイデアを議論しているんだ」
R18 e-トロン・クワトロは現在、1周あたりに放出できる4段階のエネルギーレベルのテーブル(2MJ/4MJ/6MJ/8MJ)の中で2MJを選択。一方、同じくLMP1-Hを戦うトヨタとポルシェは6MJを選択している。