メルセデスのニコ・ロズベルグは、ハンガリーGPでの勝機を奪った一番の原因は最初のセーフティカーが出動したタイミングであると、レースオフィシャルを批判した。
ロズベルグはポールポジションからスタートしレースをリードしていたが、7周目にマーカス・エリクソンがクラッシュ、セーフティカーが出動した。しかしロズベルグがメインストレートに差し掛かった時にセーフティカーがコースイン、トップ4のロズベルグ、バルテッリ・ボッタス、セバスチャン・ベッテル、フェルナンド・アロンソはセーフティカーの後ろでペースを落として走行した後、ピットに入らなければならなかった。
これによって、セーフティカー出動時にすぐさまピットに入れたドライバーたちが上位に浮上、当初のトップ4はポジションを落とす結果になった。
ロズベルグは、その後、ポジションを上げていくのに苦労し、最終的に4位に終わった。チームメイトのルイス・ハミルトンがチームの指示に背き、後方から追い上げてきたロズベルグを前に出さなかった一件が注目を集めたものの、ロズベルグは、そのことよりセーフティカー出動のタイミングが一番の問題だったと語った。
「レースオフシャルは誤った行動をした。彼らは(セーフティカーを)間違ったタイミングで出動させた」とロズベルグがメルセデスによるビデオブログにおいて語ったとSky Sportsが報じた。
「僕はすぐにセーフティカーの後ろで押さえられることになった。それで通常のスローペースではなく、ものすごく遅く走ることになり、最初にピットインができたドライバーたちに前に出られてしまった。こうなるはずじゃなかった。それが一番の問題だった」
2回ストップで走るハミルトンの背後に3回ストップのロズベルグが迫った時、チームがハミルトンにロズベルグを前に出すよう指示したが、彼はそれを無視、結局ハミルトン3位、ロズベルグ4位という結果になった。
「ルイスは僕を前に出してくれなかった。そう指示されたのにだ。だから当然いいことじゃないから、これについてはチーム内で話し合う必要がある」とロズベルグは述べている。
最終ラップに再びハミルトンに追いついたロズベルグだが、結局オーバーテイクすることはできなかった。きちんとチャンスを生かせなかった自分に腹が立つとロズベルグは語った。
「僕が一番腹立たしく思っているのは、最終ラップのことだ。わずかにチャンスがあって(ハミルトンに)かなり近づいたのに、うまく成功させることができなかった」
「彼の防御の仕方は問題ない。彼がイン側にいたんだから、あれは彼のコーナーだった。だからアウト側のドライバーはもっとずっと前に出ている必要があった。前のドライバーが押し出せないようにね」
「僕にはそれができなかった。一番悔しいのはそのことだ」
11戦終了時点でロズベルグはポイントリーダーの座を維持、ハミルトンは11点差の2位につけている。