メルセデスのニキ・ラウダは、F1ハンガリーGPの決勝でニコ・ロズベルグを前に出すというチームのオーダーに従わなかったルイス・ハミルトンが明らかに正しかったと、彼を擁護している。
ピットスタートから3位表彰台を獲得したハミルトンは、決勝レースを異なる戦略で走っていた後続のロズベルグを前に出すようチームから指示を受けたが、最後までそれに従わなかった。
これでロズベルグは、最後のピットストップまでチームメイトに抑えられる格好となり、ピットアウト後はフェリペ・マッサとキミ・ライコネンの後ろで貴重なタイムをロスしてしまった。
これについて、元F1王者で現在メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるラウダは、まず第一にこうした状況が起きてはならなかったと述べ、さらにチームの指示が“パニック”によって引き起こされたと考えている。
ラウダはチームオーダー論争へのコメントを求められると、「私はチームを守らなければならない」と前置きした上で次のように続けた。
「非常に難しいレースだったので、今日のチームには大きな重圧がのしかかっていた。それは間違いないよ」
「このレースはセーフティカーで始まりウエットコンディションと、完全に異なるレースだった。したがって常に異なることについて決めなければならなかった」
「この重圧のなか、チームはソフトタイヤのニコがいずれピットに入らなければならないため、ルイスに彼を先に行かせなければならないと伝えたんだ」
「もし彼(ニコ)がDRSのポジションにいれば、ニコを行かせただろう。だが彼はそこまで接近していなかった」
「だから、ルイスが『なぜチームメイトを行かせるために僕がサーキットの真ん中で立ち止まる必要があるんだ?』って言ったのかは理解できるよ」
「彼はチャンピオンシップのために戦っている。よって私の見解はルイスが正しかったということだ」
「そしてあのオーダーはパニックによって起きた。我々は失った分を取り戻さなければならなかったからね」