小林可夢偉は、オーナーが変わったのはケータハムF1チームにとって必要な変化であり、こういう大きな変化がなければ今シーズン最後まで生き残れなかったかもしれないと語った。
今月2日、トニー・フェルナンデスがケータハムF1チームをスイスと中東の投資家コンソーシアムに売却したことが発表された。新チーム代表には元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースが就任、チーム再編においてスタッフ40人以上が削減された。
ハンガリーGPの木曜記者会見において、チームの強化のために何が必要だと思うかと聞かれた可夢偉は、チームオーナー変更という大きな変化は生き残りのために必要な決断だったと語った。
「シーズン中にオーナーが変わり、いろいろな変化が起きているわけですが、それは僕らに必要なことだと考えています。こうしなければ最終戦まで続けることができないかもしれません。正しい動きでした」と可夢偉。
「ニュースを見ればお分かりのように、スタッフが大勢離れましたが、僕らはモチベーションを維持していかなければなりません。生き残るためには何かを変える必要があるのです。これは正しいことだと僕は考えていますし、そう強く願っています」
「何かを変えたいのであれば、小さなことを変えるのではなく、一番大きな部分を変えなければならないのです」
「もちろん僕に関しても同じことです。常に100パーセントの走りをする必要があります。そうすることで士気が高まります」
「チームに新しい人々が入ってきて、大勢の人々が去っていきました。でも僕らはそれぞれ自分の仕事に責任がありますし、それを果たすことが全員の助けになるのです。どうなるのか見ていきましょう」
今のケータハムのマシンで自分が思うように攻撃的な走りをすることができるかとの質問に、可夢偉は「できるとはいえないんですね!」と答えた。一方で、ピレリタイヤの影響で時にエキサイティングなレースをする機会があるとも述べている。
「あまり満足できる状態ではないですが、いつか自分が何かをやってのける、エキサイティングなレースができる、という期待を持ち続ける必要があります。“トレイン”のようなレースでは観客はあまりわくわくできませんからね」
「たとえば、前戦ドイツGPにはとても満足しています。2、3回ピットストップが必要で、それによって興奮するような場面が何度か見られました。1回ストップのレースでは見ていてあまり面白くないと僕は思います。ピレリはとてもいいタイヤ選択をしてくれて、それによってレースがより面白くなっていると思います。僕の今のクルマですらそうなんです」
「パストール(・マルドナド)は確かプライムタイヤで、僕がスーパーソフトだった時に、彼をオーバーテイクすることができたんです。少し驚きましたが、そういうことが起こるのはいいことですし、観客も喜ぶと思います」