2014年07月24日 14:11 弁護士ドットコム
理化学研究所の小保方晴子リーダーが、NHKの記者やカメラマンらに追いかけられたとして、弁護士を通じて抗議したことがわかった。小保方リーダーの代理人の三木秀夫弁護士によると、NHKの報道部長らが7月24日、謝罪に訪れたという。
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三木事務所が配布した文書によると、小保方リーダーは7月23日午後8時ごろ、神戸市内の理研CDB(発生・再生科学総合センター)での実験を終えて、車で帰宅する途中、バイクに追いかけられた。さらに、小保方リーダーが神戸市内のホテルに逃げ込んだところ、「NHK」と名乗る4~5人の記者やカメラマンらがカメラを回しながら、質問を投げかけてきたという。
小保方リーダーは撮影と質問を拒否し、その場を立ち去ろうとしたが、前後を囲まれたうえに質問への回答を強要されたという。最終的には、ホテルのスタッフの協力で、小保方リーダーはその場を逃れることができたとのことだ。
小保方リーダーは「逃げる際に軽い負傷をするとともに、激しいショックを受けるに至った」ということで、三木弁護士は「このような刑法上の強要罪にあたる取材行為には、断固抗議する」としている。
NHK広報局は24日、弁護士ドットコムの取材に対し、「小保方さん本人に確認したいことがあり、取材を試みました。抗議を受けたことを受け止め、詳しい経緯を調べるとともに、小保方さんの弁護士にお会いし、適切に対応してまいります」と回答した。
また、三木弁護士に電話で取材したところ、「NHKの報道部長ら3名が24日午後0時ごろ、私の事務所にきて、取材が行き過ぎたことを詫びた」と話した。NHKの報道部長らは「厳重に指導する」と述べたという。
三木事務所が24日午前、報道関係者向けに配布した文書の内容は以下のとおり。
日時 7月23日(水)夜8時頃
場所 神戸市内ホテル
概要 小保方晴子氏がCDBでの実験参加を終えて戻る際に、車で移動中にNHK関係者と思われるバイクに追いかけられ、それをふり切るために入ったホテル内で、NHKと名乗る者4~5名(記者及びカメラマン等)が、カメラを回しながら、質問を投げかけきたため、本人及び付き人がカメラ撮影と質問を拒否し、その場から退去しようとしたにもかかわらず、ホテル館内を執拗に長時間追い回し、前後を挟むなどして退路を妨害しつつ回答を強要してきた。本人は逃げる際に軽い負傷をするとともに、激しいショックを受るに至った。最終的にはホテルスタッフの協力を得て脱出したが、このような刑法上の強要罪にあたる取材行為には、断固抗議する。なお、上記のことについては、理研としてNHKに厳重に抗議する予定と聞いている。
(弁護士ドットコム トピックス)