24日、富士スピードウェイで1台のカーボン地のニッサンGT-RニスモGT3が走行した。週末に行われるスーパー耐久や86/BRZ Raceの車両に混じって走行したGT-Rは、これまでと大きく外観が異なっている。
2011年8月にテスト参戦を開始、12年から本格的にデビューした日本車初のFIA-GT3規定車両、ニッサンGT-RニスモGT3。スーパーGT300クラスでは多くのプライベートチームが使用しているほか、ブランパン耐久シリーズやイギリスGTにも参戦。世界中のレースで活用されている。そんなGT-RニスモGT3は、デビュー2年目に大幅に空力の改良等が為された後、今季仕様はそこまで大きな変化は見られなかった。
そんな中、週末のS耐富士を控え多くの車両が走行する中、姿をみせた1台のニッサンGT-RニスモGT3。カーボン地に、グリル部分にピトー管がつけられているが、大きく異なるのはその外観だ。フロント下部は開口部が広がり、形状も変化。また、左右カナードやフロントフェンダー後端に至るまでの形状が大きく変わっている。給油口の形状も変わった。
また、スーパーGT500クラスに参戦するニッサンGT-RニスモGT500と同様、フロント下部のハの字型からリヤまでに伸びたニスモレッドのラインが特徴的。23日にも横浜でニッサン・ノートNISMOの市販車が公開されたばかりだが、今後ニッサン/ニスモのアイデンティティとして、ニッサンのレーシングカーにはこのレッドのラインが採用していくことになりそうだ。
さらにリヤのディフューザー形状をはじめ、空力面はもちろん、ボディラインも各所で変更を受けている。このあたりは、市販スーパースポーツとして2013年にリリースされたニッサンGT-Rニスモのイメージを色濃く反映しているのは間違いないだろう。ヘッドライトにも、これまではなかったデイライトが装備されている。
この日はニスモのスタッフがオペレートを行っており、星野一樹がこの車両をドライブした。来季のGT3マーケットに向けては、ニッサンと同時期にGT3車両をリリースしたマクラーレンも新車650S GT3を発表しており、新たな動きが出てきそうだ。