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“レーシングドライバー”山崎武司お披露目。週末の86/BRZデビューへ意気込み

2014年07月23日 16:50  AUTOSPORT web

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自身のP.MU / CABANAカラーの86を前に笑顔の山崎武司
7月26日に富士スピードウェイで開催されるGAZOO Racing 86/BRZ Raceで、初めて本格的にモータースポーツに挑戦することになった元プロ野球選手の山崎武司が23日、東京・お台場で自身のレース参戦発表会を行い、意気込みを語った。

 1987年に中日ドラゴンズからプロ野球界入り、オリックス・ブルーウェーブや東北楽天ゴールデンイーグルスで活躍、2012年から13年までドラゴンズに復帰し現役を退いた山崎。セ・リーグ、パ・リーグのどちらでもホームラン王を獲得した経験をもつ山崎は、現役引退後スポーツコメンテーターとして活躍しているが、一方で昔から無類のクルマ好きと知られ、多くのスーパーカーを所有する一方、自宅には5000台以上のミニカーがあるという。

 そんな山崎は、「常に何かに挑戦し続けたい」「プロ野球では一番を獲ったので、今度は好きなクルマの世界でも一番を目指したい」という思いから、昨年からスタートし多くのエントリーを集めるナンバー付きワンメイクレース、GAZOO Racing 86/BRZ Raceに挑戦することになった。

 山崎は、昨年のチャンピオンドライバーである山野直也のチームメイトとして、CABANA RACING with P.MUから参戦。26日の第6戦富士を皮切りに、9月の第7戦富士、11月の第10戦鈴鹿という3戦に臨む。待望のレースデビューを前に自らの愛機トヨタ86、そして、この日できあがったばかりの真新しいレーシングスーツに身を包んだ山崎は、プロデューサー兼ドライビングコーチのレーサー鹿島とともに意気込みを語った。

「野球のユニフォームもそうですが、レーシングスーツは戦闘服ですからね。戦わなきゃいけない気分になってきました(笑)」と山崎。

「小さい時からクルマが好きで、プライベートでもクルマにたくさん乗っていますが、レースというのは正直あまりピンと来なかったんです。野球もやっていましたし、どうなのかなと思っていた。でも、鹿島さんがやってみようと誘ってくれたので、現実的になってきたのがきっかけです」と山崎は参戦の経緯を語った。

「モータースポーツは練習に行ったり、野球と同じで裏方さんの力がすごく重要なんですよね。そういう意味ではプレッシャーもかかりますよね。知り合いのドライバーにアドバイスを聞くと、口を揃えて『自分を忘れずに走って』と言うんです。野球も一緒ですが、冷静に走るというのを肝に銘じて本番を走りたいです」

 練習では2分15秒台が出たという山崎だが、GAZOO Racing 86/BRZ Raceはエントリー台数も多く、昨年のリザルトを見るとまずは予選通過を目指すことになりそう。


「レースは同じ条件で戦うことになりますが、いちばんの問題はウエイトなんです(笑)。体重が100kgありますが、やはり優勝を争うプロの皆さんは60kgくらいですからね。86だとかなり影響すると思います。でも、この86はしっかり曲がるし、よく止まる」

「いきなり優勝……なんてのは大それた話ですけど、スポーツってまずは楽しむことが大事。今まではプロだから楽しむことはなかなかできませんでしたからね。マナーを守って、事故をせず、サポートしてくれる皆さんに敬意を払って、終わってみて今日は良かったね、と思ってもらえるようなレースをしたい。まずは86/BRZ Raceを盛り上げて、自分を極めていきたいですね」

 このGAZOO Racing 86/BRZ RaceはスーパーGT等で活躍するプロドライバーも参加し上位を争っており、多くのワンメイクレースで腕を鳴らしたアマチュアドライバーたちがプロと戦っている。また、タイヤウォーズも発生しており、ナンバー付きながら非常にレベルが高いのが特徴だ。山崎がいきなり上位に食い込むのは現実的には厳しいかもしれないが、まずはレースを楽しんでほしいところだ。