今やスマートフォンは、私たちにとって欠かせない存在。暇さえあれば、SNSやインターネットで情報チェックというのは当たり前だ。
そんなライフスタイルを見直そうという動きが、世界各地で起こり始めているのをご存じだろうか?
先日お伝えした、米国の「デジタル・デトックス・キャンプ」に続いて話題を集めているのが、カナダ・バンクーバーの「Faraday Cafe(ファラデー・カフェ)」。
このカフェは、なんと外部からのワイヤレス信号をあえて遮断した、世界初のカフェ。
ファラデー・ケージと呼ばれる金属の箱が設置されており、一歩足を踏み入れれば、通話はおろか、インターネットもできないのだ。
店内では、スマートフォンをいじる代わりに、友人やその場に居合わせた人たちとのリアルな会話、そしておいしいコーヒーを楽しんでもらおうというのが、このカフェを企画したアーティスト、Julien Thomasさんの狙い。
とは言え、Thomasさんはインターネット自体に反対している訳ではなく、その使い方と意義を考えるきっかけ作りをしたいとのこと。
実際コーヒーカップには、“インターネットがなかったら”という文言が添えられており、客は空欄に自分の考えを記入できるシステム。コメントの付いたカップは、Instagramにて公開されている。
残念ながら、このカフェは7月2日から2週間限定のオープンだったが、現地でかなり話題を集めた様子。
インターネット接続が、店の評価基準の1つとなっている現代。「ファラデー・カフェ」は、まるでその流れに逆らうようだが、実は人々が求めるものが、そこにはある。
店舗の新しいコンセプトとして、今後定着していくか期待されるところだ。
Photo : cafe YVR
Julien Thomas
http://www.julienfthomas.com/
Faraday Cafe
http://chinatownexperiment.com/blog/faraday-cafe-july-2-16/