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岡山女児行方不明事件 犯人趣味の報道の仕方に「オタクを犯罪者に結びつけようとしている」

2014年07月22日 12:31  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

 岡山県倉敷市で行方不明となっていた小学校5年生の女子児童(11)が、無事保護された事件で、逮捕された男(49)が犯行を起こした動機と、現場の状況が徐々に報道を通じて明らかとされている。


 女子児童は7月14日、下校途中に行方が分からなくなっていた。岡山県警は15日に公開捜査に切り替え、広く情報を求めたところ、18日に近所の住民が4月下旬に車のナンバープレートを偽装した不審車を見たと通報。その際住民は正規ナンバーも目撃しており、目撃された正規ナンバーが、今回行方不明になった女子児童の母親が、以前自宅付近で目撃していた、不審車のナンバーと一致したため、捜査は大きく進展。19日に女子児童発見・保護、同時に犯人逮捕に至っている。


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■犯人の人物像や逮捕時状況の報道


 複数報道によると、逮捕された男は約30年前に両親妹とともに家族4人でこの地に越してきたが、数年前父親が他界。事件の約1年前には母親が老人ホームに入り、以来男はこの家に独りで住むようになっていたという。
そして昨年末には約1000万円をかけ、自宅をリフォーム。4畳半の1室には防音がほどこされ、外から鍵がかけられるようになっていた。


 女子児童発見当時の状況として、女子児童は布団の上に寝そべりアニメを見ていたという情報や、その後の取材として男の家の一室にはアニメのポスターが天井、壁に貼られていたという情報、そして男を知る人物からの話として「アニメ好きだった」という声などが伝えられている。


 なお、犯行の動機については、22日報道によると、捜査関係者への取材で分かった情報として、逮捕された男は「好み通りに育て、結婚するつもりだった」と供述していると伝えられている。


■アニメばかりに着目した報じられ方にネットで疑問の声


 男が逮捕されて以降、発見時に女子児童がアニメを見ていたという話や、男がアニメ好きだった、室内にはアニメのポスターが貼られていたなどの話がやけに目につく形で報じられている。


 今回の事件に限った話ではないが、何か事件が起きた際に、犯人の趣味にアニメ、ゲーム、漫画などがある場合、特徴として大きく報じられてしまうことがある。
対し、犯人の趣味が例えばゴルフ、麻雀、好きなテレビがバラエティなどの場合には、ほとんど触れられない、もしくは触れられても軽くしか扱われない傾向が強い。


 こうした報道の傾向について、ネットでは批判の声が高まっている。
中でも「偏向報道」「オタクを犯罪者に結びつけようとしている」という声が最も多く見られた。