今季10月4日~5日に予定されているスーパーGT第7戦タイについて、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表は、20日行われたGTA定例記者会見で、サーキットの工事状況について語った。
初開催となるスーパーGTのタイラウンドは、タイの東北部、ブリーラムに新設されるブリーラム・ユナイテッド・インターナショナルサーキットで開催予定。このサーキットは現在初のビッグレースとなるスーパーGT開催に向け工事が進められている。
そんなブリーラム・ユナイテッド・インターナショナルサーキットの工事状況について坂東代表は、FIAの第1回目の査察が終了しており、8月15日までにサーキット舗装が完了する予定だという。また、コントロールタワー等もこの日程で工事が完了するとした。
ただ、坂東代表によれば問題点もあり、タイと同様の酷暑での開催となっていたマレーシアのセパン・サーキットでは、チームスタッフが休息するための部屋が用意されていたものの、ブリーラムではそういったスペースがないという。
「その後ろに仮設テントを立てないとメカニックたちも居場所がないですし、タイヤメーカーもセパンのようにテントを作ったりして休むような状態。なので、チームがどのくらい居心地ができるかというところでまだはっきりしていないので、そのあたりをきちんとしていきたい」と坂東代表。
また、シャワールームやトイレ、チームスタッフ等の食事の手配などGTAとしてきちんとレースを展開するために必要なものが多いという。このあたりは今後、GTAとブリーラムの間で詰めが行われていくはずだ。
ただ、ブリーラム・ユナイテッド・インターナショナルサーキットはその名の通り、ACLアジア・チャンピオンズリーグにも出場するサッカーチーム、ブリーラム・ユナイテッドの本拠地であるiモバイルスタジアムが隣接しており、「そこは2万5000~3万人を収容して動いている(坂東代表)」ことから、イベント運営のノウハウは分かっているだろうと坂東代表は言う。
タイは日本の自動車メーカーにとっても非常に重要なマーケットであり、スーパーGTにとっても今後GT300車両によるシリーズ開催等も含め、モータースポーツ熱の高まりを見据えてポテンシャルのある土地。まずは無事にレースを開催し、スーパーGTの知名度向上を図るためにも、サーキットの完成状況は今後注目したいところだ。