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メカアップデート:マクラーレンの波型ウイング

2014年07月20日 17:40  AUTOSPORT web

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マクラーレンのリヤウイング。フラップの縁が波型になっているのが分かる(2014 F1第10戦ドイツGP)
開幕戦以来の自己ベストとなる予選4位を手にしたマクラーレンのケビン・マグヌッセン。予選後の会見では思わず「チームの最新の空力パッケージのおかげ」と、マクラーレンがドイツGPに向けて行ったアップデートを讃えた。

 確かにマクラーレンが今回ドイツGPで行ったアップデートはかなりアグレッシブなものだった。それはこれまで見たことがないような形状のリヤウイングを登場させたからである。

 まず、リヤウイングの2枚あるフラップの縁が、上下とも波形となっている。これは2枚の間を抜ける空気の流れをこの波形によって整流することで流速を上げ、ダウンフォースを増加させるという狙いがあるものと考えられる。

 さらに翼端板にも小さなフィンが6枚ずつ付き、ふたつの列を作っている。これは翼端板後端で剥離しやすい空気の流れを上方へ導くことで、ダウンフォースをアップさせようとしているはずだ。

 ジェンソン・バトンはこのアップデートパートを使いこなせなかったようだ。その原因は不明だが、もしかするとマグヌッセンが金曜日にアップデートパーツを先に試していたことに、その理由があるかもしれない。
(尾張正博/F1速報)