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小林可夢偉、シートについて語る。「いい仕事をするだけ。あとはチームの判断」

2014年07月18日 11:40  AUTOSPORT web

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小林可夢偉(ケータハム)
新体制となったケータハムF1チームにおいて小林可夢偉のシートが安泰なのかどうか不安視されているが、可夢偉自身はドライバーとしていい仕事をしていくだけだと語った。

 今月2日、トニー・フェルナンデスがケータハムF1チームをスイスと中東の投資家コンソーシアムに売却したことが発表された。チーム代表には元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースが就任、ジョーダン、ミッドランド、スパイカー、フォース・インディア、HRTを率いた経験を持つコリン・コレスがアドバイザーを務める。

 ケータハムはチーム再編を行っており、リザーブドライバーのアレクサンダー・ロッシがチームを去ることが早々に発表された。また、レッドブルの育成ドライバーであるカルロス・サインツJrが今年中にケータハムのテストドライバーあるいはレースドライバーになるための交渉が行われたことも分かっている。


 可夢偉は自分のシートを守るにはドライバーとしていい仕事をし続けることしかできず、それで資金を持ち込むドライバーにシートを奪われるのであれば仕方がないと考えている。

「僕には保証は必要ありません。僕は会社の中で働いているのではなく、より独立した立場なのです」と可夢偉はドイツGPを前に語った。

「明日いい仕事ができなければその日のうちに解雇されるでしょう。でも問題ありません。レースの世界はそういうものですし、ドライバーの立場はそうあるべきなのです。プレッシャーを感じる必要があるんです」

 ケータハムが資金を持ち込めるドライバーを望むのであれば、自分にはどうすることもできないと可夢偉は述べている。

「彼らが何を望むかです。(チームとつながりのある)他のドライバーより僕の方が経験は豊富です。だから自分の仕事に集中するだけです。金銭の面でチームに何かをもたらすことはできないので」

「資金を持ったドライバーにシートを奪われるならそれは仕方ありません。残念ながらF1の世界はそういうものなのです」


 一方可夢偉は、ケータハムチームの体制が変わり新オーナーの下で予算が用意されたことが競争力向上につながることを期待している。

 ケータハムは体制変更によっていい方向に進んでいると思うかと聞かれた可夢偉は「そうですね。そう信じて、100パーセント、120パーセントの努力をしていかなければなりません」と答えた。

「体制が変わったので、何が起こるのか見ていく必要はありますが、僕自身の仕事は変わりません」
「僕らのチームは失うものも、セーブすべきものもありません」

「これまでは期待していたような形で開発が進んでいませんでした。予算が原因で苦しんでいたと言えるかもしれません。でも今は予算が用意され、今後アップデートが導入されます。つまり、やろうと思えばもっといい仕事ができるということです」

 ケータハムは今年を断念して来年に集中する可能性があるかと聞かれた可夢偉は、次のように答えた。
「僕らは2014年に集中しています。今いい結果を出せないなら2015年はないかもしれません」