2014年から新たに始まった軽自動車N-ONEによるナンバー付きワンメイクレース、『N-ONE OWNER'S CUP』の第1戦決勝レースが13日富士スピードウェイで行われ、岸野治男(IDI雄建アルファN-ONE)が、ピストン西沢(エコピアJwaveN-ONE)とのバトルを制し、初のウイナーに輝いた。
このN-ONE OWNER'S CUPは、人気の軽自動車ホンダN-ONEを使って争われるナンバー付きワンメイクレース。ベース車両はFF/ターボのモデルで、購入したN-ONEにレース出場の指定部品、より速さを追求するために任意で装着できる認定部品を装着すれば出場できる気軽なレースだ。ミッションはCVTで、装着タイヤはメーカーは自由だがエコタイヤでなければならない。
とは言え、キビキビとしたバランスのいい走りが特徴で、これまで鈴鹿、HSR九州で開催されてきたエキジビションレースでは参加者からも好評だった。そして、Enjoy Hondaが併催されていたスーパーフォーミュラ第3戦富士の舞台で、記念すべき第1戦が行われることになったのだ。
迎えた第1戦では、北島優一(レイハートN-ONE)がポールポジションを獲得。しかし決勝レースの1コーナーでは、岸田がホールショットを奪い、ピストン西沢が2番手に浮上する。ただ軽自動車だけにレース中もほとんどエキゾーストノートは聞こえて来ない。ラップタイムもスーパーフォーミュラの1分25秒台に対し、上位で2分36秒とタイムは比べるべくもない。また、ストレートもリミッターがあるため、140km/h以上は出ない。
ただ、上位陣の熾烈なバトルは軽自動車をまったく感じさせないもの。上位ドライバーたちは1コーナーやダンロップコーナーでのブレーキングで、エマージェンシーのハザードを点灯させながら軽らしからぬ動きを披露。なかなかオーバーテイクの決め手がないまま、岸野とピストン西沢による激しいトップ争いが展開され終盤を迎えた。
ファイナルラップ、ピストン西沢はアグレッシブに岸野のインを狙い、プリウスコーナーでは2台が接触する場面もあったが、岸野はしっかりと首位を守り、記念すべき初のN-ONE OWNER'S CUPウイナーに。ピストン西沢が2位、北島が3位となった。
N-ONE OWNER'S CUPは今後11月までに全7戦+特別戦のホンダレーシングサンクスデイで争われる。今回はレース初体験の参加者も多く、N-ONE OWNER'S CUPの魅力を感じさせる一戦となった。参加方法等、詳しくはホームページ(http://www.n-one-owners-cup.jp)まで。