全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦富士の決勝レースで、表彰台を獲得したドライバーたちがこの日のレースについて語った。
●中嶋一貴(PETRONAS TOM'S):決勝優勝
「こんなこともたまにはあるんだな、というレースでしたけど(笑)。ドライではあまりペースが良くなくて、前半勝負をかけにいった時に行きすぎてしまったり。ウエットになってからもあったりと、行きすぎてばかりでしたけど(苦笑)。みっともない内容だったとは思いますけど、結果的に勝てたのは非常に大きいですし、今年今まであまりいいことがなかったので、たまにはこういうことがあってもいいのかな、と思います。
石浦選手がピットに入った時点で、そのタイムはピットに見ておいて欲しいと伝えましたが、数周はドライの方が速かったので、すぐに入らなくて良かったとは思いました。SCが入った周に雨脚が強くなったので迷ったのですが、その周は入りませんでした。SCが入ってからも天気予報次第なので迷ったのですが、チームがいい判断をしてくれたと思います。
ただ、あの時点でかなり雨が降っていたので、勝負をかけるなら入るしかないと思っていました。結果的に入って、SC明けにはいけるな、とは思いましたが、ちょっと気持ちが空回りしまして(笑)。最後は嬉しいのと、ちょっと恥ずかしいのが半分というか。チェッカーまでの展開が前半のオーバーランも含めてみっともなかったので、半々という感じです。いい時もあれば悪い時もあるし、いい時に勝てなければ悪い時に勝つこともあると思うので、今回はいい巡り合わせがきたのかな、と思います。ここから少しずつ、後半戦に向けて流れに乗っていきたいですね」
●平川亮(KYGNUS SUNOCO):決勝2位
「悔しいです。最初はやっぱり作戦的にもつらい状況で前半走っていたのですが、タイヤを換えてからはペースも良くて、一貴さんを抜こうと走っていました。そうしたら雨が降ってきたのでチャンスと思い、最後はレインタイヤに換えるかどうかをずっと悩んでいたのですが、換えたのは良かったと思います。
リスタートでは100Rからヘアピンにかけての位置取りが良くてトップに立てたのですが、1コーナーでブレーキングの時にタイヤがロックしてしまって。コースアウトして抜かれてしまいました。
勝てたレースだったので悔しいですが、チャレンジした結果なのでしっかり学んで、次に活かしたいと思います」
●国本雄資(P.MU/cerumo・INGING):決勝3位
「非常にタフなレースでした。スタートからちょっと調子も悪かったですし、1コーナーでイン側に飛び込んできたクルマを避けるのに変なところを走って、1周目にだいぶ順位を落としてしまいました。
そこから追い上げていったのですが、やはりタイヤがタレてくるとペースがあまり良くなくて、ドライでは「これはチャンスないな。ポイントが獲れたらラッキーだな」くらいに思っていたのですが、最後に雨が降ってきてSCが入り、チームの判断がすごく良かったので早めにレインタイヤに換えてくれました。
かなり危険な状態だったんですが、最後まで走りきることができて3位にもなれたので、良かったなとは思っています」