ポルシェAGは、モータースポーツ部門の新たな副社長に、フランク-ステファン・バリサーを就任させると発表した。バリサーは、今年の10月1日付けで同役職に就任し、ポルシェ・モータースポーツのトップとして世界各国のGTプログラムを率いることになる。
今季からWEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦しているポルシェは、同じくWECのLM-GTEプロクラスや、北米のユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)にもワークスのポルシェ911 RSRを投入。カスタマープログラムも含め、GTカーのプログラムを世界各地で展開している。
新たにモータースポーツ部門の副社長に就任するバリサーは、2003年から08年までモータースポーツプログラムの統括マネージャーを担当。また、10年には918スパイダーのプロジェクトマネージャーに就任し、同車がニュルブルクリンク北コースでの6分57秒をマークした際には開発責任者を務めていた。
一方、04年からモータースポーツ部門の副社長として、ポルシェ・モータースポーツを率いてきたハルトムート・クリステンは、今後は研究開発委員会のアドバイザーとして活動していくという。クリステンは、カスタマープログラムの広がりに尽力したほか、アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)でのRSスパイダーの活躍にも寄与。また昨年のル・マンではLM-GTEプロクラスでワン・ツーを達成するなど同部門で数多くの実績を残したほか、若手育成プログラムの始動にも尽力した。
バリサーは10月1日より、世界各国のGTモータースポーツ活動、そして市販のGTスポーツカーにおける責任者として活動することになる。なお、LMP1プログラムを率いるフランツ・エンジンガーは、引き続き同プロジェクトを担当するということだ。