2014年F1第9戦イギリスGPは5日(現地時間)、雨のシルバーストン・サーキットで公式予選が行われ、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグが今シーズン4回目、通算では8回目となるポールポジションを獲得した。ケータハムの小林可夢偉は最下位の22番手に終わった。
生憎の雨となったイギリスGPの予選。最初のQ1ラウンドでいきなりフェラーリとウイリアムズの4台が全滅するなど波乱の展開となるなか、メルセデスAMG、レッドブル、マクラーレン、フォース・インディア、トロロッソの各2台が最終ラウンドのQ3に進出した。
ポールシッターを決するQ3も序盤の早い段階でそれまで止んでいた雨が再び降り出し、最初のアタックでトップにつけたルイス・ハミルトンがそのままポジションをキープするかと思われた。しかし最後のファイナルラップにさらなるドラマが待っていた。
それまでタイムを記録していなかったレッドブルのセバスチャン・ベッテルが、最終ラップのセクター3で2秒近くあったタイム差を逆転。一気に2番手へ飛び込むと、ハミルトンの後ろにつけていたロズベルグもセクター3を26秒574で駆け抜け、トップに浮上。ライバルのチームメイトを逆転して今シーズン4回目となるポールポジションを手に入れた。
さらに、マクラーレンのジェンソン・バトンもトップ2と同様にセクター3で大きくタイムを削り、母国ファンの前で3番手を獲得。今シーズン不振のマクラーレンはもう1台のケビン・マグヌッセンも、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグに続く5番手に滑り込んだ。
一方、ロズベルグの前で最後のアタックに入っていたハミルトンは、路面コンディションの変化に気づかないまま、途中で自らアタックを中断。「あれは僕の判断だった」と認めたハミルトンは、まさかの6番手にドロップし、パルクフェルメで悔しさを滲ませた。
7番手はセルジオ・ペレス。以下ダニエル・リカルド、ダニール・クビアト、ジャン-エリック・ベルニュまでがトップ10。
なお、ケータハムの小林可夢偉は1分49秒625というタイムで22番手となったが、チームメイトのマーカス・エリクソンとともに予選107%タイムの1分47秒406をクリアできていない。