2014年F1第9戦イギリスGPのフリー走行2回目は、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。ケータハムの小林可夢偉は20番手で初日を終えている。
FP1に続きドライコンディションで行われたFP2はセッション開始時の気温が22度、路面温度は36度を記録した。朝の走行でノータイムに終わったロータスのパストール・マルドナドは、このセッションを前にパワーユニットを交換。また、FP1でクラッシュを喫したウイリアムズのフェリペ・マッサもチームの素早い修復作業のおかげで、開始25分過ぎには走行を再開することに成功。小林可夢偉も今セッションから無事にプログラムをスタートさせる。
序盤は全車がハードタイヤで走行。時折、シルバーストン特有の強い風で挙動を乱すマシンもあったが、メルセデスのハミルトンは早くも1分35秒424をマークしトップに浮上。少し遅れて合流を果たしたレッドブルのダニエル・リカルドが2番手につける。
FP1トップのニコ・ロズベルグは3番手で続き、フェラーリのフェルナンド・アロンソ、レッドブルのセバスチャン・ベッテル、マクラーレンのケビン・マグヌッセンらもタイムシートの上位に進出。最後のコースインとなったマッサも、早々とタイムをまとめて、ダニール・クビアトに続く8番手につけた。
開始から30分が過ぎると、ザウバーのエステバン・グティエレスを皮切りに各車がミディアムタイヤにスイッチしてくる。ここでもトップにはハミルトンとロズベルグのメルセデス2台が並び、それぞれハードタイヤのベストからコンマ9秒ほどの更新を果たす。
そのメルセデスからコンマ5秒のギャップでフェラーリのアロンソが続き、リカルド、ベッテルが4、5番手。さらに、スージー・ウォルフからマシンを引き継いだウイリアムズのバルテッリ・ボッタスがマクラーレンの2台を抑えて6番手につける展開と、ここまでは順調な流れでセッションが進んだ。
しかし、各車が後半のロングランに移ろうとした矢先、首位のハミルトンに突然トラブルが降りかかる。ピットアウト直後、グラベルに逃げる間もなくコース上でストップしてしまったハミルトンは、そのままコクピットから降りることを余儀なくされ、ロングランを前に初日の走行を終了することとなった。
一方、タイトル争いのライバルでもあるチームメイトのロズベルグは、安定したペースでミディアムタイヤのロングランを終えると、終盤にはハードタイヤでも走行、充実の内容でトータル35周を走りきった。
結局、FP2のトップは中盤にミディアムタイヤで1分34秒508をマークしたハミルトンのものとなったが、彼にとっては不安の残る結果に。3番手はアロンソ。4番手のリカルドに遅れをとったベッテルもロングランでは期待の持てるペースを披露した。
6番手のボッタスは最後にエンジンカウルが破裂するトラブル、トロロッソのジャン-エリック・ベルニュも左フロントタイヤが外れかかるアクシデントに見舞われている。
ケータハムの小林可夢偉は、チームメイトのマーカス・エリクソンがエンジントラブルでストップするなか、無事ノートラブルで31周を走行。1分39秒068というタイムでマルシャのマックス・チルトンを上回る20番手につけた。