ケータハムのトニー・フェルナンデスが、今週末のイギリスGPを前に、ケータハムF1チームを売却すると報じられている。
ケータハム・グループのオーナーであるフェルナンデスは、2014年のレースドライバーを発表した今年1月に、チームの全スタッフに向けて、今年結果が出なければF1撤退も辞さないとの考えを示している。
「ここ(ファクトリー)で250人のスタッフに向けて話したのは、今年は結果を出すために全力を尽くさなければならない、ということだ」
「チームが後方に沈むなら、私は続けるつもりはない」
「何か具体的に決めているわけではないが、5年間戦ってノーポイントという状況であれば、忍耐、資金、モチベーションといったものにも限界が出てくる。だから今年は重要な一年になる」
しかしケータハムは、今シーズンもコンストラクターズ選手権で最下位(第8戦終了時点)に低迷。そのため、オーナーのフェルナンデスはすでにF1から興味を失い、チームを売却するのではないかと何度も報じられてきた。先月末には地元マレーシアでもグループ売却のうわさが持ち上がり、フェルナンデスがこれを否定するコメントを発表している。
彼は現在、チームの引き継ぎに興味を示す投資家との交渉を始めたと言われており、先週末には「F1はうまく機能していないがケータハム・カーズは愛している」とTwitterで発言、その後そのアカウントを削除したたため、F1チームに見切りをつけたとの見方が強まっていた。
30日、英AUTOSPORTが明らかにした情報によれば、ケータハムF1チームの売却に関する最終決定が今週中にもなされ、チームがイギリスGPの行われるシルバーストンに到着する前にもアナウンスされるという。
今回の売却に関し、元ヒスパニアのチーム代表だったコリン・コレスが最も有力な候補に浮上しているが、状況に詳しい情報関係者は、この交渉には少なくとも他に3つの利害関係者が存在すると示唆している。
またコレスは、ルーマニアからの支援を受けるF1プロジェクト「フォルツァ・ロッサ」に関与しているとされており、このプロジェクトは来季の有力な参戦候補とされている。
フェルナンデスは、ケータハム・カーズおよびケータハムのGP2チームは引き続き所有するとみられており、今回売却されるのはF1チームだけだと考えられている。