2014年パイクスピーク予選総合で、首位のロマン・デュマに続く2、3番手を記録したミツビシ陣営。タイム差を考えれば、波乱が起きなければ決勝でデュマの駆るノルマM20 RD リミテッドとの差を縮めることは難しいかもしれないが、天候やドライビングミスなど、状況次第ではミツビシのオーバーオール優勝の可能性もある。その感触を、MiEVエボリューションIIIをドライブする増岡浩に聞いた。
同一セクションで比較すれば、ボトムセクションでグレッグ・トレーシーが記録したタイムは3分48秒208(EVモディファイドクラス首位)。対する、アンリミテッドクラスのデュマが駆るHPD製のホンダK20ターボ搭載のノルマM20 RD リミテッドは、3分37秒525。その差は約10秒だ。
「今日はボトムセクションを予選として2回走行して、すごくいいタイムが出て満足です」と増岡。
「マシンは昨日の段階で限りなく理想に近い状態に仕上がったので、セッティングは何も変えずに走りました。この良い感触を明日以降も持ち続けることができれば好結果が得られるはずです。サイズアップしたタイヤ、エアロダイナミクスの改良によるダウンフォース増大で、コーナリングスピードはかなり上がっていますが、進化したS-AWCのお陰で不安なく思い切り走ることができています」
また、事前の走行機会が少なく、練習走行のほとんどをセッティング作業に充てたチームメイトのグレッグ・トレーシーも、細部の詰めを行なったことで完璧なフィーリングを得ることができたようだ。
「昨日行なったサスペンションの微調整が成功し、マシンは素晴らしいバランスに仕上がった。タイヤとのコンビネーションも完璧で、満足のいく走りができてハッピーだよ。予選ではまだ少し余裕を残して走ったから、決勝ではさらにペースを上げることができる。期待して欲しいね」と、トレーシーも手応えを口にしている。
現地時間27日には、コースの中腹となる最後のミドルセクションを走行。ここまで走行したアッパー/ボトムとのタイムを合算すれば、日曜に何が起こるかの指針とすることも出来そうだ。
(Keisuke Koga/オートスポーツweb)