FIA国際自動車連盟は26日、ミュンヘンで開催されたワールド・モータースポーツ・カウンシルにおけるGTコミッションで、現行のWEC世界耐久選手権とFIA GT3規定レースにおけるドライバーのカテゴリー分けに代わる新たなFIAドライバーカテゴライゼーションを2015年に導入すると発表した。
WECにおいては、参戦するドライバーはプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズという4つのカテゴリーに分けられ、LMP2やLM-GTEアマ等セミプロフェッショナル~アマチュア向けカテゴリーでは、ドライバー編成においてシルバー、ブロンズ等のドライバーを含まなければならない。
一方、FIA-GT3規定車両を使用するカテゴリーでも、ヨーロッパではWEC同様のプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズというドライバーのカテゴリー分けが為されており、最大規模を誇るブランパン耐久シリーズ等でも参戦ドライバーによってプロカップ、プロ-アマカップ等のカテゴリーが存在している。
WEC、そしてブランパン耐久シリーズでのドライバーのカテゴリー分けを見ると、両シリーズの審査基準は非常に似た文面が記されているが、細部で異なっている。例えばプラチナカテゴリーだけを見ると、両シリーズで共通なのはF1スーパーライセンスの保持、ル・マン24時間優勝経験、ワークスドライバーとしてメーカーから給与を受け取っていることなどがあるが、一方でF3000やCART、インディカー、GP2等のシングルシーターレースでの成績について、WECはシリーズでトップ10以内、ブランパン耐久ではトップ6以内の成績でプラチナとなる。
また、ブランパン耐久ではポルシェ・スーパーカップでの優勝経験でプラチナ入りとなるほか、ゴールド、シルバー、ブロンズでも細部に渡って両カテゴリーで条文が異なっている。そこで、FIAは2015年に向けて両シリーズのドライバーカテゴリー分けに代わる、新たなFIAドライバーカテゴライゼーションを制定するという。
この新基準は、ドライバーの年齢、記録の達成度、ドライバーのパフォーマンスによって標準化され、新たなプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの4カテゴリーに分けられるものになるという。