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JMIA、FIA F4シャシー『童夢F110』の概要を発表。まもなく実走テストへ

2014年06月26日 21:30  AUTOSPORT web

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日本の技術力を結集する形となる童夢F110
日本自動車レース工業会と童夢は25日、ホームページ上に2015年からのマーケット投入を目指すFIAフォーミュラ4規定のシャシー『童夢F110』の概要を掲載した。まもなくテスト走行を開始するという。

 FIAフォーミュラ4は、現在日本で開催されているF4とは異なるもので、FIA国際自動車連盟がF3を目指す15歳からの若手ドライバーのための下位カテゴリーとして導入を目指しているもの。F3並みの安全基準をもったカーボンモノコックシャシー、140~160馬力のエンジンを搭載しながらも、厳しいコストキャップが敷かれている。

 また、FIAの計画では各国のASN(日本で言えばJAF)がシリーズを運営するか、ASNとプロモーターがシリーズを運営する形で世界各国でF4レースを開催する方向となっており、日本ではスーパーGTをプロモートするGTアソシエイションがFIAフォーミュラ4のプロモートを行う計画があることを明らかにしている。

 そんな中、昨年11月に今回日本のモータースポーツ関連企業で構成されるJMIAが、2015年のマーケット投入を目標にFIAフォーミュラ4規定車両の開発を行うと明らかにしていたが、25日その車両概要が明らかにされた。

 新FIA F4シャシー『童夢F110』はJMIAが包括的に開発をプロデュースし、JMIA会員企業である童夢がUOVAシャシーを中心にした車体を、トムスがエンジンを、戸田レーシングがギアボックスを担当。また、各会員企業が得意分野の技術を支援しており、いわば日本の技術力を結集したレーシングカーとなっている。

 この童夢F110というネーミングについては、経験豊富なレーシングカーコンストラクターがFIAに参入を申請、許諾されたコンストラクターだけが生産を許されることになっているとのことで、JMIAのFIA F4は童夢がコンストラクターとして参入を申請し、許諾されていることからこういった車名になっているという。

 価格は33000ユーロ(約457万円)+税となっており、FIAが定めるコストキャップである540万円をクリア。日本の技術力を結集したものとして、国際的な規模で開催されるFIA F4において、参入を計画しているダラーラやタトゥース、ミゲールなどの他コンストラクターに対し高い競争力を発揮しそうだ。なお、近々この童夢F110は実走テストを開始、2014年11月頃にデリバリーがスタートするとされている。

 童夢F110の車両概要については童夢ホームページ(http://www.dome.co.jp)、もしくはJMIAホームページ(http://www.jmia.jp)で閲覧が可能だ。