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パイクスピーク参戦の増岡浩「ドラッグを上回るパワー」

2014年06月26日 18:30  AUTOSPORT web

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増岡浩
3年目のパイクス参戦、悲願の総合優勝に向け走行を開始したミツビシ『MiEV エボリューションIII』。そのエースドライバーである増岡浩、そしてチームメイトとなるグレッグ・トレーシーに、現地での2回の練習走行を終えた直後にマシンのインプレッション、手応えについて聞いた。

「走行2日目となる水曜は、コースのもっとも標高が高いエリアを走行し、タイヤの空気圧変化に対するハンドリングの違いなど、細かい部分の確認作業を行ないました」と語った増岡。

「走るたびに微調整を重ねてマシンの挙動はさらに良くなり、かなり車速の高いアッパーセクションの高速コースを自信を持って走れることが確認できました。また、エンジン搭載車は今日のような標高が高いコースでは大幅にパワーダウンしますが、EVはまったく性能が落ちません。急な登り坂でも力強く加速していきます」

「今年はダウンフォース重視のエアロパーツを採用したのでドラッグは若干増えているはずなんですが、パワーアップしたモーターのお陰でパワー感はむしろ増したように感じられます。明日はボトムセクションでの予選になりますが、少しでも良いスタート順を得られるよう全力でアタックしたいと思います」

 一方、昨年からミツビシチームに合流した2輪のスペシャリスト、トレーシーは、公式練習でも速さを見せ、増岡をわずかに上回るトップタイムを記録。2輪でのパイクス6勝の才能が伊達ではないことを証明して見せている。

「今朝はとても寒くて、路面温度もかなり低かった。だからタイヤのグリップが出にくく、ドライビングは難しかったよ。それでもマシンは動きがとても安定していたから安心して攻めることができた。マシンの仕上がりは万全だけど、今日は少しスプリングやショックを微調整することで、さらに自分好みのハンドリングに仕上げることができたのがすごく良かった。予選が楽しみだよ」

 現地26日(木)には、山麓部のボトムセクションで予選を兼ねた練習走行、27日(金)は中腹部のミドルセクションで練習走行が行なわれ、29日(日)に、第92回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの決勝を迎える。

(Keisuke Koga/オートスポーツweb)