2014年F1第8戦オーストリアGPは21日(現地時間)、シュピールベルクのレッドブルリンクで公式予選が行われ、ウイリアムズのフェリペ・マッサがポールポジションを獲得。2番手にもバルテッリ・ボッタスが入り、ウイリアムズがフロントロウを独占した。
2003年以来の開催となるオーストリアGPの予選は、現地時間21日(土)14時から行われた。ドライコンディションのなか、ノックアウト方式で行われた予選セッションは、セカンドラウンドのQ2で王者セバスチャン・ベッテルとマクラーレンのジェンソン・バトンが脱落するなど波乱含みの展開となった。
最終ラウンドのQ3に進出したのは、メルセデス、フェラーリ、ウイリアムズの各2台とレッドブルのダニエル・リカルド、マクラーレンのケビン・マグヌッセン、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグ、トロロッソのダニール・クビアトという10台。
ポールシッターを決する最終ラウンドのQ3では、各車2回の計測ラップを行うなか、最初のアタックで好調ウイリアムズのボッタスが1分8秒846をマークし、本命メルセデスAMGのニコ・ロズベルグを2番手に従える。3番手はウイリアムズのもう1台を駆るマッサがつけ、4番手にフェラーリのフェルナンド・アロンソがつけた。
一方、今季ロズベルグと激しいチームメイトバトルを繰り広げるルイス・ハミルトンは計測ラップの8コーナーで4輪をコース外に落としてしまい最初のアタックはノータイムに終わる。
すると、続く2回目のアタックでもメルセデスをさらなる逆風が襲う。ハミルトンは最終アタックの2コーナーで突如コントロールを失ってコースアウト。その結果、後ろでアタックしていたロズベルグはイエローフラッグで減速を余儀なくされ、タイム更新のチャンスを失ってしまった。
逆にウイリアムズはボッタスが初のポールのプレッシャーからか一瞬コースオフし、ベストタイムを上回ることができなかったが、直後を走っていたマッサが1分8秒759でフィニッシュラインを駆け抜けた。この結果、マッサは2008年ブラジルGP以来、6年ぶりとなる通算16回目のポールポジションを獲得。さらに、2番手もボッタスのものとなり、ウイリアムズは2003年のドイツGP以来、11年ぶりのフロントロウ独占を果たした。
3番手はロズベルグ。4番手アロンソ、以下前戦ウイナーのリカルド、マグヌッセン、クビアト、キミ・ライコネンとなり、ハミルトンはノータイムのまま9番手となった。
ケータハムの小林可夢偉は、Q1最後のアタックでマルシャのマックス・チルトンを逆転し、20番手に。なお、前戦カナダGPでペナルティを受けたフォース・インディアのセルジオ・ペレスは、その後の再審理でも結果は覆らず、当初の裁定通り5グリッド降格となる。