第42回ニュルブルクリンク24時間耐久レースは20日、予選2回目とトップ30予選が行われ、ケビン・エストーレがアタックしたドール・モータースポーツの66号車マクラーレンMP4-12C GT3画ポールポジションを獲得した。
ニュルブルクリンクのグランプリコース、北コース“ノルドシュライフェ”を組み合わせ24時間を戦う過酷なニュルブルクリンク24時間。予選2日目を迎えた20日は朝から霧がかかり、時折小雨が降るコンディション。ただ、予選2回目開始に向け少しずつコンディションは好転していった。
そんな中、20日午前に行われた予選2回目では序盤ウエットパッチが残っていたものの、少しずつスリックでの走行が可能に。ただ前日に行われた予選1回目でマークされた69号車マクラーレンMP4-12C GT3のタイムは破られず、上位うちタイムアップしたのは、プロスペリア C.アプトのアウディ10号車が5番手程度という予選となった。
迎えた17時15分からのトップ30予選。この予選はこれまでのVLNニュル耐久シリーズで資格を得た19台に加え、今回の予選1回目~2回目で上位に入った11台から選抜される予選。日本勢では、ニッサンGTアカデミー・チームRJNのミハエル・クルム/田中哲也/星野一樹/千代勝正組30号車GT-R、GAZOO Racingの木下隆之/石浦宏明/大嶋和也/モリゾウ組48号車レクサスLFAがこの2回の予選でトップ30進出を決定した。LFAはこのトップ30予選の中で2台のみのGT3カー以外の車両となったが、一方で僚友の飯田章/脇阪寿一/井口卓人組53号車レクサスLFA CodeXは、ほんのわずかにトップ30入りに届かずとなった。
また、VLNでトップ30予選進出を決めていたシュルツ・モータースポーツの山内一典/トビアス・シュルツ/ミハエル・シュルツ/ジョルダン・トレッソン組24号車GT-R、チームRJNのヨーロッパ組が乗り込む80号車GT-Rがトップ30予選に進出した。ただ、24号車GT-Rは前日の予選1回目でクラッシュしていたため出走が危ぶまれていたが、なんとかトップ30予選に間に合いコースインしている。
グランプリコースのメインストレートに30台のマシンが並び、10秒ごとに1台ずつ出走する独特なスタイルのトップ30予選。マシンを送り出しチームスタッフが見守る中、2周のアタックが展開されていく。そんな中、ポールポジションを奪ったのはドール・モータースポーツの66号車マクラーレン。これまでマクラーレンはニュルで苦戦していたが、ワークスサポートを受けエストーレが会心のアタック。見事ポールポジションを得た。2番手につけたのは、マキシム・マルタンがアタックしたマルクVDSの25号車BMW Z4 GT3。3番手にはクリスチャン・マメロウがアタックしたフェニックス・レーシングの4号車アウディR8 LMSウルトラがつけた。4番手はブラックファルコンの14号車メルセデスベンツSLS AMG GT3、5番手はBMWスポーツトロフィー・チームシューベルトの19号車BMWがつけている。
日本勢では、アレックス・バンカムがアタックした80号車ニッサンGT-RニスモGT3が最上位の10番グリッドを獲得。ミハエル・クルムがアタックした30号車GT-Rは15番手となったが、ペナルティにより5グリッド降格が決まっている。また、GAZOO Racingの48号車LFAは大嶋がアタックし、8分29秒988という納得のタイムをマークし27番手となった。24号車GT-Rは、アタック途中にストップし、30番グリッドとなっている。
SP3Tクラスに参戦する吉田寿博/佐々木孝太/マルセル・ラッセー/カルロ・バンダム組118号車スバルWRX STIは、惜しくもライバルのレーダー・モータースポーツの111号車アウディTT RSにコンマ1秒及ばなかったが、クラス2番手、総合51番手に。195号車マツダMX-5は総合136番手からスタートする。