第42回ニュルブルクリンク24時間耐久レースは19日、フリープラクティスと予選1回目が行われ、途中から雨が降り出した予選1回目ではドール・モータースポーツの69号車マクラーレンMP4-12C GT3が暫定ポールポジションを獲得した。
1970年の初開催以来、さまざまなレーシングカーが参加するほか、プロからアマチュアまで幅広いドライバーが参加し、ドイツを中心に根強い人気を誇る24時間レースがニュルブルクリンク24時間。近年は日本からのエントリーも多く、パドック施設には日本語も表示されているほどだ。
そんな2014年の第42回大会も地元ドイツを中心に多くのエントリーが集まり、19日に走行がスタートした。14時45分からの2時間のフリープラクティスでは、1周23km超のコースを時折晴れ間がのぞく中で多くのマシンが周回。アウディの準ワークス格、フェニックス・レーシングのアウディR8 LMSウルトラ4号車がトップタイムをマークし、3号車が2番手とフェニックスがワン・ツーを占めた。
今季、ニッサン80周年、ニスモ30周年を記念して参戦しているニッサンGTアカデミー・チームRJNのニッサンGT-RニスモGT-Rは、元F1ドライバーのニック・ハイドフェルドらが乗り込む80号車がフリープラクティスで3番手。ミハエル・クルム/田中哲也/星野一樹/千代勝正組の30号車も9番手につけ、好発進をみせている。
続いて18時45分からスタートした予選1回目は、夕暮れから夜にかけて4時間15分を走行するセッション。ドライバーごとの義務周回をこなすことも求められるが、雲が増え始める中で走行がスタートしていった。しかし、少しずつ暗さを増す中でニュルブルクリンク全体に雨が降り始める。当初は路面を濡らすほどではなかったが、雨は激しさを増し霧も発生。各車慎重に周回を重ねざるを得なくなってしまった。
この結果、ドライの際にマークされた69号車マクラーレンのタイムが予選1回目のトップタイムに。4号車アウディが2番手、『レッドブル・ストラトス』のフェリックス・バウムガルトナーが乗り込んでいるアウディ・レースエクスペリエンスの502号車アウディR8 LMSウルトラが3番手という結果となった。
4番手はBMWスポーツトロフィー・チーム・シューベルトの20号車BMW Z4 GT3。5番手にはファルケン・モータースポーツのポルシェ911 GT3Rがつけた。また、6番手には日本人トリオが乗り込む30号車ニッサンGT-Rがつけ、初日を上位で終えている。RJNの80号車GT-Rは初日32番手となった。一方、山内一典が乗り込むシュルツ・モータースポーツの24号車GT-Rは、山内が雨の中クラッシュ。フロントを大破してしまった。24号車は初日を27番手で終えている。
“クルマを鍛える”をモットーに毎年参戦を続けるGAZOO Racingは、48号車レクサスLFAが初日総合21番手、53号車LFA Code-Xが初日23番手と好位置に。48号車は木下隆之/石浦宏明/大嶋和也というメンバーだったが、ここに急遽ドライバー“モリゾウ”ことトヨタ自動車豊田章男社長が加わり、初日にさっそくLFAのステアリングを握っている。GAZOO Racingの影山正彦/佐藤久実/蒲生尚弥組86号車トヨタ86は総合105番手となった。
STIの吉田寿博/佐々木孝太/マルセル・ラッセー/カルロ・バンダム組スバルWRX STIは総合43番手。加藤彰彬/ステファン・ヨハンソン/ヴォルフガング・カウフマン/オーエン・ミルデンホール組マツダ・ロードスターは、予選中に1コーナーでクラッシュ。フロントを破損している。