今月、レッドブルのチーフテクニカルオフィサーであるエイドリアン・ニューエイが来年以降はF1の業務から距離を置くことが発表された。しかしニューエイ自身もライバルチームも、それによってレッドブルが不振に陥るとは考えていない。
レッドブルがチャンピオンチームの地位に上り詰める上で大きな役割を果たしたニューエイがレッドブルと新たな複数年契約を結んだことが、8日に発表された。来年からはニューエイはF1の実際的な作業から身を引き、今後の数シーズンにわたりF1マシン開発におけるアドバイザー的役割を担うとともに、新しいプロジェクトに取り組むことになった。
これによってレッドブルは、ニューエイの全面的な貢献を得られなくなる。この変化がレッドブルにとって大きな打撃になるとの見方もあるが、レッドブルの最大のライバルであるメルセデスはそうは考えていない。
メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは次のように発言している。
「エイドリアンはチームにアドバイスし指導する立場になる。彼は今後もチームに関わっていく」
「エイドリアンがいなくなるわけではない。彼はレッドブルとの関係を保つことを望んでいる。ただ他のプロジェクトに気持ちを切り替えたくなった」
「彼は非常に競争心の強い人物だ。マシンを勝ち続けられる状態に戻すために全力でチームのサポートをするだろう」
ニューエイ自身、レッドブルの中に強い体制を作り上げてきたため、自分が第一線から退くことでチームが低迷することはないと述べている。
「ミルトンキーンズには才能あるスタッフが大勢いる。過去数年にわたり、人材を育ててきた」とニューエイ。
「今後もさらに強い体制になっていくことを期待している。彼らが私のアドバイスを必要とし求めてきた場合には協力する」
「だからスムーズに移行できると考えている」