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幼児を女性が「蹴り倒す」動画――渋谷駅で撮影された「児童虐待」衝撃の現場

2014年06月17日 21:41  弁護士ドットコム

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人々がいきかう駅の構内。大泣きする小さな子どもを、保護者らしき女性が蹴り倒す――。そんなショッキングな動画がフェイスブックに投稿され、話題を呼んでいる。動画の「シェア」数は6月17日時点で、2万5000件を超えている。


【関連記事:女性が幼児を「蹴り倒す」動画にコメント殺到 「児童虐待」を目撃したら何をすべき?】



動画を撮影・投稿した会社員の嘉瀬正貫さん(38)によると、「事件」が起きたのは今年3月1日(土曜日)の午前中。渋谷駅の改札付近で知人と待ち合わせをしていた嘉瀬さんは、突然聞こえてきた大きな怒鳴り声に、恐怖感を覚えたという。



●泣きさけぶ子どもは床にたたきつけられた


「泣きさけぶ子どもに向かって、母親らしき女性が『てめえ、なにしてんだよ。早く来いよ!』『ふざけんなよ、てめえ!』みたいに怒鳴っていました。私が『やめなさい』と声をかけても、女性はやめるどころか子どもを足蹴にし始めた。そこで、警告の意味も込めて、手持ちのスマホでムービーを撮影し始めたんです」



投稿された動画は、そのとき撮影されたものだ。



倒れ込んだ子どもを怒鳴りつけ、立ち上がらせたのもつかの間、女性は突然「ふざけんなよ!」と言いながら、足で子どもを蹴りつけた。頭から床にたたきつけられる子ども。ゴツンという鈍い音が駅構内に響いた。そこで、嘉瀬さんが「警察を呼ぶぞ!」「ビデオに撮ったぞ!」と叫ぶと、女性は子どもを抱えて足早に立ち去った。



動画にはここまでの場面が収められている。



●「割って入って止めるのは、リスクも感じた」


撮影しながら、嘉瀬さんはどんなことを考えていたのだろうか?



「しつけを否定するわけではないですが、あれは明らかに度を超えて、行きすぎでした。私は改札の外にいて、彼女らは中にいました。どうにか止めさせたいとは思いましたが、怒鳴っている女性がどんな人かも、何を持っているかも分からない。身体を張って割って入って止めることには、リスクも感じました。そのとき、そこまではできなかったですね」



そのまま警察に報告にいかなかったのだろうか?



「あの『動画』だけだと、女性や子どもがどこの誰かもわからないし、警察に行っても動いてもらうのは難しいと考えたんです」



●「動画が虐待防止につながってほしい」


嘉瀬さんは、動画を撮影した日に、フェイスブックに投稿した。しばらく大きな反応はなかったが、6月中旬になって変化が起きた。ソーシャルメディアを通じて、急に動画が広まり始めたのだ。



動画を見た人たちからは「警察へ行ったほうが良い」というアドバイスも寄せられた。それを受け、6月16日に、警察へ相談に行ったのだという。



「新宿駅の鉄道警察と渋谷警察署に行きましたが、やはり誰かを特定できないと、警察も児童相談所も対応は難しいということでした。その場で止めに入るのは危険なので、くれぐれもやめてくださいとも言われました」



では、なぜ、この動画をフェイスブックに投稿したのだろうか。嘉瀬さんからは次のような答えが返ってきた。



「あまりに酷い場面だったので、投稿するかどうかは迷いました。でも、ああした虐待を受けている子どもたちはもっといるのではないか、世間に注意を呼びかけたい、と考えたんです。ああいう事実があるということを多くの人に知ってもらうことで、子どもの虐待防止につながってほしいと思いました」



子どもを虐待する保護者らに、この思いが伝わればいいが・・・。



※動画はこちら(https://www.facebook.com/photo.php?v=674538902603233&fref=nf)



(弁護士ドットコム トピックス)