長く入院していたフランスの病院から退院したミハエル・シューマッハーが、自宅に比較的近いスイスの病院に転院したことがわかった。
16日、昨年末にスキーの事故で重傷を負い入院中だったシューマッハーが、現在は昏睡状態にはなくリハビリのため転院したことが、マネージャーのサビーネ・ケームから発表された。
Mirrorによると、ケームは、シューマッハーは15日夜に退院し、月曜に自宅に比較的近いローザンヌ大学病院に転院したと認めている。
同病院のスポークスマンは「彼は今日(16日)午前中に到着し、今ここにいる」とロイターに対してコメントしている。シューマッハーはプライバシーが保たれる、専門設備が整った部屋にいるということだ。
シューマッハーの容体については明らかにされていないが、Mirrorは、彼は見たり聞いたりできる状態であると伝え、妻のコリーナや子どもたちと意志の疎通を図っているとのドイツメディアの報道を引用している。
脳外傷に関する専門家であるトニー・ベリ氏はBBCに対し、リハビリ期間は数カ月、あるいは数年かかるかもしれないと述べている。
回復神経学専門のシモーヌ・ディ・ジョバンニ教授は、長く昏睡状態にあった患者の状態について予想するのは非常に難しいとロイターに対して語った。
「目を開けて人の言葉に反応するだけの人、痛みの反応に対して手を動かす人、周囲の環境に完全に反応し、言葉を話し、簡単な会話ができる人など、さまざまだ」
「患者であるミハエル・シューマッハーの状態を正確に知ることができるのは、彼を治療している医師だけだ」
しかしジョバンニ教授は、今後数週間、あるいは数カ月にわたりリハビリを行うことで、シューマッハーの状態が改善することは間違いないと述べている。