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F1に火災防止用新システム導入へ。ウイリアムズの事故が発端

2014年06月16日 17:40  AUTOSPORT web

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MADMATシステム実験風景
FIAはF1に新しい防火システムを導入することを検討している。2012年スペインGPでウイリアムズのガレージで火災が発生、多数の人々が火傷を負ったり煙を吸い込むなどの事態に発展したことから研究が行われていた。

 FIAはアメリカのオスカー・ネルソン・グループと協力し合い、MADMATと呼ばれるシステムを採用するために動いている。

 MADMATデザインは、元々は軍事利用のために開発されたもので、こぼれた燃料などに火がついた場合に、空気を遮断して燃え上がりを防ぎ、温度上昇と煙の発生を最小限に抑えるためのもの。

 このシステムをF1のガレージで使用するために適応させる必要はあるが、すでに今年のスペインGPでF1チームやF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングらの前で実験が行われた結果、成果が実証されており、最終バージョンの製造の許可がまもなく下りるものと考えられている。


「チームのガレージエリアの燃料置き場にこれが設置してあれば、(2012年の)ウイリアムズのように燃え上がることはなかっただろう」とホワイティング。
「どのチームもこのシステムの導入に非常に乗り気だ」

 FIAはこのシステムの使用をF1において義務化し、その後、さまざまなカテゴリーへと導入を広げていきたいと考えている。

 オスカー・ネルソン・グループは2012年のウイリアムズの火災の後、MADMATをF1で実用化するための開発を行ってきた。