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ル・マン24時間はスタート直後から大荒れの展開に。7号車トヨタが首位

2014年06月15日 00:30  AUTOSPORT web

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2014年ル・マン24時間耐久レース スタートの様子
第82回ル・マン24時間耐久レースは現地時間15時にスタートが切られたが、序盤から総合優勝を争うLMP1クラスを中心に大荒れの展開に。開始から2時間目でセーフティカーが介入している。

 晴天の下迎えた2014年のル・マン。54台のマシンが1周のフォーメーションラップを終え、15時0分に、F1ドライバーのフェルナンド・アロンソがスタートフラッグを振り下ろし、いよいよ24時間の戦いの火ぶたが切られた。ポールポジションの7号車トヨタTS040ハイブリッドを先頭に1コーナーへ入り、14号車ポルシェ919ハイブリッドが続いていく。

 1周目こそほとんどポジションの変動がない落ち着いたレースだったが、2周目からトヨタ、ポルシェ、アウディの3ワークスによる激しい戦いが展開されていく。2周目に8号車トヨタTS040ハイブリッドが2番手に浮上しトヨタのワン・ツーとなったかに思われたが、7周目の第2シケインで8号車のニコラス・ラピエールがコースアウト。ポルシェ2台、アウディ3台の争いを勝ち抜いてきたアンドレ・ロッテラー駆る2号車アウディR18 e-トロン・クワトロが2番手に浮上する。

 そんな中、注目のプロトタイプカーにトラブルも起き始める。ガレージ#56枠から参戦していたニッサンZEOD RCが、6周目にアルナージュ付近で駆動系トラブルによりストップ。リタイアを喫してしまう。また、4番手を走っていた14号車ポルシェ919ハイブリッドが、ニール・ジャニのドライブ中に突如失速。15分ほどをピットで過ごし、首位争いから遅れをとってしまった。

 10周目から12周目というところでLMP1勢はピットに向かい、その後LMP1は全車が1スティント13周でピットへ向かう。その間にも各所でバトルが展開されていたが、開始から1時間20分というところで、コース前半を中心に雨が降り始めた。

 雨は数分のうちに一気に強さを増し、各所でスピンやコースアウトが発生。特にユノディエール付近は公道ということもあり水量が多く、第1シケインを直進するマシンが続出。そんな中、KCMGの47号車オレカ・ニッサンが第1シケインでスピンしタイヤバリアを壊してしまい、セーフティカーが導入された。

 しかしその直後、テルトルルージュから第1シケインに向かう車列の中で、4番手付近を走行していた8号車トヨタTS040ハイブリッドがスピン。ガードレールにヒットしてしまい、GTEアマクラスの81号車フェラーリ、そして8号車とポジションを争っていた3号車アウディR18 e-トロン・クワトロを含む多重クラッシュが発生してしまう。

 これで3台はいずれも激しいダメージを受け、8号車はニコラス・ラピエールがなんとかマシンをピットまで運び修復作業が行われているものの、3号車アウディはコース上で修復ができず、無念のリタイアを喫することに。この週末アウディ勢の中でも速さをみせていた3号車をドライブしていたマルコ・ボナノミは、悔しさのあまり頭を抱えた。

 開始から2時間を経過した時点で、レースはセーフティカーが介入中。7号車トヨタが首位、2号車アウディが2番手、20号車ポルシェが3番手と三つ巴の様相を呈している。また、3号車がリタイアしたことで3ワークスが2台ずつとなった。

 LMP2クラスは34号車オレカ・ジャッドが首位。36号車アルピーヌ・ニッサンが2番手につけている。LM-GTEプロクラスは序盤からAFコルセのフェラーリ、シボレー・コルベット、アストンマーチンによる激しいバトルが展開されており、AFコルセの51号車フェラーリが現在首位をキープしている。