第82回ル・マン24時間耐久レースのサポートレースとして行われているグループCレースは14日、10周の決勝レースが行われたが、ポールポジションからスタートした久保田克昭/ヨアキン・フォルヒ組ニッサンR90CKが3位表彰台を獲得した。
このCカーレースは、ヨーロッパで多く保存されている往年のグループCカーを使ったレース。多くのポルシェ956/962Cをはじめ、ザウバー・メルセデスC11やジャガーXJR16、ランチアLC2などファン垂涎のマシンたちが、当時を思わせるようなスピードでサルト・サーキットを舞台に戦うもの。
前日の予選では久保田のドライブにより圧倒的なポールポジションタイムを記録した25号車R90CKだが、フォルヒが担当したスタートで遅れてしまう。しかし、ドライバー交代し乗り込んだ久保田が素晴らしい追い上げをみせ、3位表彰台に入った。優勝はショーン・リンがドライブした90年式ザウバー・メルセデスC11、2位はトーマス・キンバー-スミスがドライブしたアストンマーチンAMR1だった。
このR90CKは、ニッサンが5台のワークスカーを投入し臨んだ1990年のル・マンで、ニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ(NME)のオペレートで参戦した1台。ケネス・アチソン/マーチン・ドネリー/オリビエ・グルイヤール組で臨んだが、0周リタイアを喫していた。
ゴール後、久保田は「このクルマは90年のル・マンの決勝で1周もできなかったんです。なので、3位表彰台を獲得できて嬉しいです」とR90CKをともに走らせたフォルヒ、スタッフたちと笑顔をみせていた。