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ル・マン24時間:中嶋一貴&7号車トヨタが快走! 予選2回目でポルシェから首位を奪う

2014年06月13日 04:40  AUTOSPORT web

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ル・マン24時間の予選2回目でトップを奪った7号車トヨタTS040ハイブリッド
第82回ル・マン24時間耐久レースは12日、現地時間の19時から予選2回目のセッションが行われ、中嶋一貴駆る7号車トヨタTS040ハイブリッドがタイムを縮めトップに浮上した。

 この週ずっと晴天に恵まれているサルト・サーキット。少しずつ陽が傾き始めた19時、ル・マン24時間耐久レースの予選2回目のセッションがスタートした。続々とマシンがコースインし周回を重ねていく中、開始10分というところで前日のフリープラクティスで大クラッシュを喫した1号車アウディR18 e-トロン・クワトロがピットレーンへ。もとの3人のドライバー名に加え、『Gene』とマルク・ジェネの名が加えられた1号車は、ルーカス・ディ・グラッシのドライブでゆっくりとコースイン。ただ1周を行ったところで再びピットへ戻り、予選2回目の多くを作業で過ごした。

 セッションは序盤からLMP2クラスのマシンを中心にコース各所でスピン等も相次ぐが、前日1周の周回に留まったニッサンZEOD RCが、開始20分で本山哲がドライブ中にピットロード入口から少々入ったところでストップ。再びガレージに戻されてしまったが、赤旗後にドライブで再びコースインを果たしている。

 その後、2号車アウディがアンドレ・ロッテラーのドライブでタイムアップする等アタックが展開されていくが、開始から44分というところでLM-GTEプロクラスの71号車フェラーリ458がポルシェカーブ先でクラッシュ。このセッション一度目の赤旗が提示されてしまう。セッションは20時10分にリスタートとなり、残り50分の走行がスタートしていった。

 赤旗再開後再びコースインしていた1号車アウディだが、ディ・グラッシがインディアナポリスの立ち上がりで外側の縁石に乗った際にスピンしクラッシュ。今度はフロントを破損してしまった。1号車はカウルを引きずりながらピットに戻っていたが、ピットロード入口の付近で後方から迫ったLMP2ペガサス・レーシングのモーガン・ニッサンが1号車を避けようとしてスピン、ガードレールに激しくクラッシュ。残り36分で再び赤旗となってしまった。また、ほぼ同時に79号車ポルシェがダンロップブリッジ手前でクラッシュしている。

 セッションは残り18分で再開となったが、この赤旗の間に1号車アウディは修復を完了し、ジェネのドライブにより再びコースイン。また、LMP1車両が全車コースインし、予選2回目最後のアタックを仕掛けていった。ここでまずは20号車ポルシェを駆るティモ・ベルンハルトがタイムを上げ、3分22秒908をマークしタイムを縮めていく。

 さらにオリバー・ジャービス駆る3号車アウディもタイムを上げるが、そんな中チェッカーに向けて連続してアタックを敢行し、3分22秒589というタイムをマークしポルシェからトップを奪ったのは一貴駆る7号車トヨタTS040ハイブリッド! これに14号車、20号車とポルシェ勢が僅差で続く展開となった。アウディ最上位は3号車の4番手、8号車トヨタが5番手となっている。

 一貴&トヨタがトップで最後の予選となる3回目を迎えることになったル・マン24時間の予選。これまで、日本人ドライバー/日本車の組み合わせでポールポジションを奪ったことはル・マンの歴史上かつてない。非常に注目が集まる予選3回目だが、これまでのプラクティス、予選で赤旗が連発したこともあり、当初の予定から30分早められ、現地時間21時30分からスタートすることが発表されている。

 LMP2クラスは、TDSレーシングの46号車リジェ・ニッサンがトップタイムに。井原慶子が乗り込む50号車モーガン・ジャッドはクラス17番手だ。LM-GTEプロクラスは51号車フェラーリがトップとなり、73号車コルベットが2番手につけている。LM-GTEアマクラスから参戦しているチーム・タイサンのフェラーリは、マーティン・リッチのドライブ中スピンを喫するシーンもあったが、中野信治のドライブでタイムを刻み、クラス14番手につけた。