2016年にF1チームをデビューさせることが決まっているジーン・ハースが、ダラーラによるシャシーを使用するというプランではなく、現在参戦するF1マニュファクチャラーとテクニカルパートナーシップを結び、自身でマシンを製作することを目指していると語った。
昨年12月、FIAは、「2015年あるいは2016年初めから2020年まで競争力あるレベルで参戦するチーム」を募集すると発表した。これに対して複数の申請があり、今年の4月11日の世界モータースポーツ評議会会合の後、FIAは、NASCARに参戦するスチュワート-ハース・レーシングの共同オーナーであるジーン・ハースの申請を承認したことを発表した。
ハースは2015年からの参戦を目標にしてきたが、今月、準備の遅れにより1年デビューを延期することを明らかにした。
当初はマシン製作に関してダラーラと契約するというプランを立てていたハースだが、最新のコメントによれば、ハースは、規則変更を利用し最大限のパーツを他から手に入れて自身でマシンを製造することを考えているということだ。 2015年から“カスタマーカー規則”が緩和され、自身で製造せず他のチームから買うことが許されるパーツが増える。
「テクノロジーパートナーとの契約を結ぼうとしている」とハース。
「フェラーリと長い時間をかけて交渉し、メルセデスとも軽く話をした。エンジンサプライヤー以外にも課題があり、まだ検討を続けている」
「購入できるパーツのリストは増えるので、その規則を利用し、最大限のものを購入したい」
チームプリンシパルを務めるギュンター・シュタイナーは、来年からF1に参戦する場合にはダラーラを選んだかもしれないが、2016年からの参戦であれば、許される最大限のパーツを購入することで自身のマシンを作る時間があるとの考えを示した。
「(チームが自分自身で製造しなければならないパーツを列挙する)規則が来年変更になる。そのため、サスペンションなどのパーツはテクニカルパートナーから調達し、シャシーなど残りのものを自分自身で作る」
「2015年からの参戦であればそういう時間はなかっただろうが、(2016年のデビューになったことで)サプライヤーに頼らず自分自身で作る時間が少しできた」
ハースはカナダGPの週末にフェラーリを訪れ、交渉を進めたようだが、まだ契約を結んだわけではなく、テクニカルパートナーとの契約締結には「あと数週間」かかるだろうと述べている。