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道路にソーラーパネルを埋め込んで発電!斬新プロジェクトに関心高く

2014年06月12日 12:30  Techable

Techable

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道路や駐車場、歩道、公園などの表面にソーラーパネルを埋め込んで発電したら、既存の発電手段に取って代わるかもしれない-。

この壮大なアイデアを実用化するために試験を行うプロジェクトが、資金調達サイトIndiegogoで資金を募っている。すでに目標額の100万ドルの倍を超える202万ドルを集め、この“エコ発電の新活用”に多くの人が期待していることが伺われる。

■LEDライトでサイン表示も

プロジェクト名は「Solar Roadways」。米国在住の研究者夫婦がソーラー発電のモジュールの開発を手掛け、プロトタイプでテストを重ねている。この研究には米運輸省も資金を提供していて、今回の資金調達キャンペーンはソーラーパネルの本格生産と設置を目的に行われている。

Solar Roadwaysは文字通り、ソーラーパネルを道路に埋め込むというもの。アスファルトの代わりに道路の表面を強化ガラスで覆い、発電する。しかもただ発電するだけでなく、埋め込まれたLEDライトで交通のサインや道表示などを表示することができる。

また、人や動物、車などの物体が乗るとセンサーが反応し、その部分が光るようにすることもできるのだという。さらに、「寒冷地帯の道路凍結も防げる」としている。



■「見返り求めず出資」後を絶たず

今回の資金調達キャンペーンでは、他のプロジェクトと違って出資者は特に見返りが期待できるわけでもない。実際、50ドルの出資に対してはマグカップ、60ドルだとトートバッグと、ちょっとした記念品程度。にもかかわらず、出資者は後を絶たない。

それだけエコ発電の新活用にかける期待が大きいということだが、懐疑的な見方もなくはない。例えば、全国の道路をこのソーラー発電に置き換えるのはかなりのコストがかかるということ。また、維持費も相当なものになることも予想される。

しかしこうしたアイデアの出現や賛同者の多さは、有限な自然資源に頼るのではなく、エコで電力を賄うことを是とする風潮の現れといえる。

日本においても、東日本大震災による原子力発電所事故で原子力依存を見直す動きもあるだけに、この取り組みは注目される。

Solar Roadways