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いよいよ開幕! 今年のル・マン24時間は55台の争いに

2014年06月11日 20:50  AUTOSPORT web

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今年のル・マン24時間がいよいよ開幕を迎える。
8日からの公開車検で幕を開けた今年のル・マン24時間。現地時間11日16時(日本時間23時)からはプラクティスセッションが始まり、決勝レースに向けての戦いの火蓋が切られることになるが、そんな今年のル・マン24時間には、4クラスと特別枠を合わせて55台、合計165名のドライバーがエントリーしている。

 トップカテゴリーとなるLMP1クラスでは、ワークチームにハイブリッドシステムの搭載が義務付けられるなど、新時代の車両規則が導入されている今年のル・マン。昨年まで総合優勝を争っていたアウディ、トヨタも新型車両を投入していることに加え、これまでル・マンで数々の栄光を築き上げてきたポルシェが16年ぶりにトップカテゴリーに“復帰”。アウディR18 e-トロン・クワトロ、トヨタTS040ハイブリッド、そしてポルシェ919ハイブリッドの三つ巴の総合優勝争いが繰り広げられることになる。

 そんなLMP1クラスでは、LMP1-Hに7台、LMP1-Lに2台の計9台がエントリー。ハイブリッド車両が争うLMP1-Hでは、ロイック・デュバルやアンドレ・ロッテラーら、日本でもおなじみのドライバーも揃うアウディのみ3台体制。中嶋一貴らを擁するトヨタ、そして昨年限りでF1から引退したマーク・ウエーバーも身を置くポルシェは、WEC世界耐久選手権と同じくそれぞれ2台体制で臨んでいる。

 ハイブリッド非搭載のプライベーターが参加できるLMP1-Lには、レベリオン・レーシングが新型車両のレベリオンR-One・トヨタを2台投入。WEC第2戦スパ・フランコルシャンから実戦投入されたこのマシンが、今回のル・マンでどのような走りを見せるかにも注目だ。

 コストキャップ制のもと、プライベーターが激しい戦いを繰り広げているLMP2クラスには、17台が大挙。今季に向けて開発が続けられてきたリジェJS P2が初の実戦に臨むほか、オレカもアップデートされたオレカ03Rを投入。エンジンは、17チーム中13チームがニッサンの『VK45DE』を搭載している。日本からは、井原慶子がラルブル・コンペティションの50号車モーガン・ジャッドでこのLMP2クラスに臨んでいる。

 9台が参戦するLM-GTEプロクラスでは、WECでも覇を競い合っているフェラーリ、ポルシェ、アストンマーチンに加えて、このル・マンにはコルベット・レーシングも参戦。新たなシボレー・コルベットC7Rを迎え、4メーカーによる戦いが繰り広げられることになる。

 LM-GTEアマクラスには、4クラス中で最多となる19台がエントリー。日本からはチーム・タイサンがフェラーリ458イタリアを投入しており、急きょこのタイサンからの参戦が決まった中野信治もドライバーとして名を連ねている。

 そして、環境技術を志向した賞典外の特別枠“ガレージ#56”からは、ニッサンZEOD RCが参戦。エンジン駆動でのエネルギー回生後にサルト・サーキットを1周まるごと電気のみで走れる技術を備えたこのマシンを、本山哲やルーカス・オルドネスらがドライブする。

 そんな今年のル・マンは、現地時間14日15時(日本時間22時)より24時間の決勝レースが行われる。決勝を前に、11日にプラクティスと予選1回目、12日には2~3回目の予選が行われることになっている。