8日に決勝が行われたFIA世界ツーリングカー選手権第6戦モスクワで、シトロエンからスポット参戦したマ・キンファがレース2でトップチェッカーを受け、中国人ドライバーとしてWTCC初優勝を飾った。
上海出身の27歳で、2012年にはHRT F1チームからF1のフリー走行に出走した経験を持つマ・キンファが初出場のWTCCで中国モータースポーツ界に偉業をもたらした。
今ラウンドにシトロエンの4台目としてエントリーしたマ・キンファは、予選トップ10のリバースグリッドが適用される決勝レース2で2番グリッドにつけると、スタート直後に一旦3番手へポジションを落とすも、その後は前を走るノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)にプレッシャーをかけ続け、6周目の終わりにトップ浮上を果たす。
すると、そのタイミングで首位を走行していたシボレーRMLクルーズのヒューゴ・バレンテがスタート前の整備不良によるドライブスルーペナルティをここで消化。これで一気にレースリーダーへと浮上したマ・キンファは、8周目に2番手に浮上したイバン・ミューラー(シトロエンCエリーゼWTCC)の追い上げを振り切り、トップでフィニッシュ。うれしいWTCC初優勝を達成した。
「昨日のフリー走行と予選は簡単じゃなかった。でも、徐々に改善できたね。レースのときのマシンは完璧だったよ。レース2のスタートでノルベルト・ミケリスと良い2位争いができて、トップのピットインですぐに首位に立つことができた。リードを手にするまで本当にベストを尽くしたよ。それからはトップでレースを楽しむことができた」とマ・キンファ。3位にはメディ・ベナーニ(ホンダ・シビックWTCC)が入った。
マ・キンファは直前に行われたレース1でも6位に入賞。なお、レース1ではポールシッターのホセ-マリア・ロペス(シトロエンCエリーゼWTCC)が今季4勝目をマーク。予選で2、3番手につけたホンダワークスの一角、ガブリエル・タルキーニが2位、セバスチャン・ローブ(シトロエンCエリーゼWTCC)が3位となった。