2014年F1第7戦カナダGPの土曜フリー走行は、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。ケータハムの小林可夢偉はトラブルに見舞われ、21番手に終わっている。
2日目を迎えたサーキット・ジル・ビルヌーブの天候は快晴。FP3開始時刻の午前10時(現地時間)の気温は20度、路面温度32度というドライコンディションで60分のセッションが幕を開けた。
序盤は各車ともソフトタイヤで走行を重ね、いち早く計測ラップに移ったマクラーレンのケビン・マグヌッセンが周回をリードするかたちで進んだ。しかし開始15分過ぎにザウバーのエステバン・グティエレスが3コーナーでリヤを滑らせその先のウォールに左リヤをヒットしてしまう。これでセッションは赤旗が振られ、一旦マシンの撤去作業が行われる。
素早い作業でセッションはすぐに再開。するとそこからは上位勢が最初のアタックを開始し、まずはメルセデスのハミルトンとフェラーリの2台が相次いでトップタイムを更新。そこにウイリアムズの2台も加わり、タイムシートの上位は目まぐるしく変動する。
そのなか、ライバルたちからリードを奪ったのはメルセデスのハミルトン。彼は最初に1分16秒台のタイムでトップに立つと、一旦チームメイトにトップの座を奪われるも、その後のアタックで1分15秒台をマーク。ロズベルグにコンマ5秒のギャップを築いた。
3番手にはウイリアムズのフェリペ・マッサがつけ、レッドブルのダニエル・リカルドが4番手。5番手バルテッリ・ボッタスの後ろにフェラーリ勢というオーダーに変わる。
残り時間が20分を切ると、フェラーリのキミ・ライコネンを皮切りに各車がスーパーソフトにスイッチ。午後の予選に向けて一発のシミュレーションを開始する。ここでタイムを縮めてきたのがウイリアムズのマッサだ。まずはフェラーリを上回って3番手に浮上すると、最後のアタックでは1分15秒台に迫る走りでメルセデスの2台に割って入った。
一方、首位のハミルトンはタイム更新ならず。それでもソフトタイヤで記録した1分15秒610でトップのままセッションを終了。ロズベルグも僅かなタイム更新に留まり3番手となった。
4番手以下はアロンソ、リカルド、ライコネン、ボッタスと続き、8、9番手にトロロッソ。10番手にセバスチャン・ベッテルとなっている。ケータハムの小林可夢偉は残り5分というタイミングで10コーナーにマシンをストップ。チームの指示により走行を断念することとなった。