フェラーリのフェルナンド・アロンソが、3度目のF1タイトルを獲得するまでは引退は考えないと語った。
2005年、2006年にルノーでチャンピオンとなったアロンソだが、フェラーリに加入して以来、2010年、2012年、2013年とランキング2位に終わり、3度目のタイトルに手が届かずにいる。
F1レギュレーションが大幅に変更になった今年もフェラーリは勝機をつかめず、メルセデスに大きく遅れをとっている状況だ。
「今も成功を求める強い気持ちは変わっていない。チャンピオンになるチャンスを待ち続けている」と32歳のアロンソはカナダGPを前にBBC Sportに対して語った。
「チャンピオンになることが一番の目標だ。ある程度満足感を得られないうちに引退を考えたりはしない」
「それ(3度目のタイトル獲得)を願って努力している。3回のタイトルというのはひとつのステップだ。2回に満足できないという意味ではない。しかし3回獲得すれば、偉大なドライバーたちのリストの中に加わることになる」
「これまで2回、(3度目のタイトル獲得まで)あと一歩のところまで行った。次にチャンスが訪れたときには絶対に逃さない」
今のレベルでどれぐらいキャリアを続けられると思うかと聞かれたアロンソは、次のチャンスを待つ時間は十分あると答えた。
「あと何年かは強さを発揮できるし、再び勝てる時が来るまで続けられると思う。具体的にあと何年かというのは分からない。3年か、5年か、7年かは分からないが、何の問題もないだろう」
一方でアロンソは、F1の世界にとどまるには、自分がF1を楽しめることも重要だと認めた。
「今の新しいF1マシンは、重く、遅く、動きについて理解するのが難しい。レースの間ずっとプッシュすることはできない。2周プッシュしたら、次のピットストップまでタイヤをセーブするといった感じで、時には全くプッシュできないこともある。レーシングドライバーたちが好む状況ではない」
「今のレベルをどれだけ維持できるか、というのは問題ではない。今後もF1マシンで走ることを僕自身がどれだけ楽しめるかが問題だ」
アロンソは2016年末までフェラーリと契約を結んでいる。昨年途中から両者の関係が悪化してきているとも伝えられているが、アロンソはフェラーリでタイトルを取りたいという気持ちは変わっていないと述べた。
「(いずれフェラーリがタイトルを取れるマシンを作ると)信じなければならないし、信じる必要がある。ポテンシャルはある。あらゆる要素が揃っているんだ。それをうまくひとつにまとめるだけでいい」
「僕はこのチームの一員であることを誇りに思っている。フェラーリで勝つことには他のチームで勝つこと以上の意味があると分かっている。僕らはそれを成し遂げたいんだ」