新F1チームのボス、ジーン・ハースは、2015年F1への参戦が正式に認められ、それを目指してきたものの、デビューを2016年に遅らせる決断をしたと認めた。
昨年12月、FIAは、「2015年あるいは2016年初めから2020年まで競争力あるレベルで参戦するチーム」を募集すると発表した。これに対して複数の申請があり、今年の4月11日の世界モータースポーツ評議会会合の後、FIAは、NASCARに参戦するスチュワート-ハース・レーシングの共同オーナーであるジーン・ハースの申請を承認したことを発表した。
ハースは来年からの参戦を目標にしてきたが、6月4日付けのForbesが伝えたところによると、準備の遅れにより、1年デビューを延期することを決めたということだ。
アメリカのF1チームとしての参戦にこだわるハースは、ノースカロライナ州カナポリスのスチュワート-ハース・レーシングのファクトリーに隣接する形でF1チームのデザインおよび空力部門を設置する計画で動いている。
一方で、エンジン部門のベースはイギリスに置くことを検討しているということだ。
「今の計画は2016年にデビューすることだ。それに向けて全力を尽くしている。それに関してはいかなる疑問もない」とハースはForbesに対してコメントしている。
「私自身としては、2015年からレースをしたかった。『ノー』という判断を下すのは簡単ではなかった。本当に来年からやりたかったのだ」
「しかし時間をたくさん使える分、優れたチームになると思うし、カナポリスでより多くの作業を行うことができる。カナポリスでは昨年11月からNASCARチームの施設拡張の一環として(F1施設の)工事を行っている。1カ月後にはNASCARの施設がオープンし、その約1カ月後にはF1の施設が使えるようになる予定だ」
「空力の作業はシャーロットで、エンジンに関してはヨーロッパで行う予定だ。今もヨーロッパの拠点を探している。ほとんどのF1チームがベースを置いているイギリスを選ぶのがいいかもしれない」
ハースは今週末のカナダGPを訪れ、F1のロジスティクスなどについて理解を深める予定だということだ。