石やブロンズで作られた彫刻は、街のさまざまな場所で見ることができるが、世界には、命をもつ“緑の彫刻”が存在するのをご存じだろうか。
アメリカのアトランタ植物庭園で展示されているのは、本物の植物を使った巨大彫刻作品。
植物は切り花などではなく、きちんと根を張って生きているもので、まるで庭園の一部がそのまま彫刻になっているよう。
その作品は、泉の水をすくう女性、あどけない表情で後ろを振り向く犬、今にも大空へ羽ばたきそうな蝶など、ファンタジーあふれるものばかり。
作り方は、スチールフレームの上に網を張り、そこに土とコケを盛っていくという一見シンプルなものだが、そこに熟練の技が隠されていることは間違いないだろう。
さらに、デザインに合わせてツタを絡ませたり、花を植えたりと工夫がこらされており、女性の髪やユニコーンのたてがみまで細やかに表現されている。
なんだかおとぎ話の世界に迷い込んだような気にさせてくれるこの庭園。
10月までは、「Imaginary Worlds(イマジナリー・ワールズ)」という名前で9つの新作とともに展示されているので、同地に赴く際は、ぜひ立ち寄ってみては?
Atlanta Botanical Garden
http://atlantabotanicalgarden.org/events-classes/events/imaginary-worlds