今季ザウバーと契約し4月に初のF1テストを行ったシモーナ・デ・シルベストロが、モータースポーツの世界で活動する上で女性であることが不利であると感じたことはないと語った。
スイス出身のデ・シルベストロは昨年まで4年間にわたってインディカーで活躍、2013年には2位表彰台を獲得しランキング13位となった。
今年、デ・シルベストロはザウバーの提携ドライバーとしての契約を結んだ。チームは彼女にスーパーライセンス取得と2015年のレースシート獲得への準備をさせることを目指し、シミュレーターおよびコース上での走行を経験させると語っている。
デ・シルベストロは4月末にフィオラノで2日間にわたり、2年前のザウバーC31で走行、初のF1テストを経験した。
彼女は、ほとんどのチームがドライバーの性別は気にしておらず、速さのみに注目していると語った。モータースポーツのトップレベルで活躍する女性ドライバーが少ないのは、レースを始める女性の数が少ないからだと彼女は考えている。
「カートを見ると、男の子が100人いれば女の子は3人か4人です。割合的にとても少ないんです」とデ・シルベストロ。
「上位カテゴリーに進むのは、男女関係なく、とても難しいです」
「大勢のドライバーがいる中でしっかり自分の力を証明しなければなりません。ドライバーなら誰もがF1を目指すものですが、シートは22しかないのです」
「私としては(女性だから男性より)大変だとか違うとか感じたことはありません。重要なのは、自分の速さを証明すること。優勝してトップドライバーの仲間入りをすれば、ひとりのレーシングドライバーとして見てもらえるようになります」
女性ドライバーがF1の決勝に出場したのは、1976年オーストリアGPでのレラ・ロンバルディが今のところ最後となっている。
しかしデ・シルベストロはプレッシャーは感じておらず、自分の速さを証明することに集中すると述べた。
「プレッシャーも期待も感じていません。私にとって大事なのは自分たちには戦える力があると示すことです。ここまでのキャリアの中で、私はそれを成し遂げてきました」
「インディカーに行くまでは、すべてのカテゴリーで優勝し、常にトップドライバーとして活躍してきました。基準としてそういう結果は重要ですし、もしF1に行くチャンスをつかめたら、同じことをしたいと思います。他のドライバーと同じ速さがあるということを証明することが重要です」