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思い出のポルシェとともに。山路慎一、富士で“ラストラン”へ

2014年05月29日 15:00  AUTOSPORT web

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山路慎一が2006年のル・マンでドライブしたポルシェ
5月26日、50歳という若さで急逝したレーシングドライバー、山路慎一。JGTC全日本GT選手権やスーパーGTで活躍、近年は富士スピードウェイで競技長を務め、多くのファン、関係者に愛されていた山路の訃報に多くの驚き、悲しみの声が挙がった。

 山路の訃報から2日。東京・代官山で、チーム・タイサンが今季のル・マン24時間参戦に向けた壮行会を行った。山路はJGTC/スーパーGTで長年タイサンに所属しており、2006年にはル・マン24時間にも挑戦。今回のタイサンの挑戦はこの年以来であり、この日の壮行会でも山路への追悼のコメントが聞かれた。

「2006年には僕と千葉さん、そして山路とル・マンに行きましたが、一昨日山路が亡くなりました。千葉さんにはその山路の魂を持っていって欲しい」と語るのは、タイサンで多くのル・マン参戦を果たしてきた西澤和之だ。

「いい結果を持って帰ってきてもらって、山路のところにたくさんの香典をもって(笑)、報告に言ってほしいと思います」

 また、チーム・タイサンを率いる千葉泰常代表は、「日本のスタッフもル・マンに行きますので、現地で黙祷をしたいと思っています」と言う。また、2006年に山路と西澤、アメリカ人ドライバーのフィリップ・コリンがドライブしル・マンに挑戦したポルシェ911 GT3 RSがチーム・タイサンに保管されており、この車両を6月2日に行われる山路の通夜に向け、富士スピードウェイに運ぶという。

 西澤によれば、このポルシェは走行可能な状態であり、通夜の会場に向かう途中、山路を乗せたクルマとともに富士スピードウェイ(コース上になるか、外周路になるかは未定)を最後に一緒に走る予定だという。山路にとって、富士はドライバーとしても競技長としても、まさに思い出の地。ポルシェが持ち込まれるのは、6月2日の14時頃になるとのことだ。