ACOフランス西部自動車クラブは20日、今年のル・マン24時間の最新エントリーリストを発表した。参戦チームに若干の変更があったほか、これまで1名ずつしか記されていなかった各チームのドライバーラインナップが明らかになっている。
WEC世界耐久選手権の第3戦として、6月14日~15日に開催される今年のル・マン24時間。ポルシェが16年ぶりにル・マンのトップカテゴリに“復帰”するほか、開幕2連勝を果たしているトヨタTS040ハイブリッドの活躍、“ガレージ#56”枠から参戦するニッサンZEOD RCなど、注目度も高い。
今回のエントリーリストでは、新型車両のロータスT129・AERで今季からLMP1-Lクラスにステップアップしたものの、WECの開幕2戦は欠場する形となっていたロータスの名が削除。代わって、前回のリストで2台ともに名前が外れる形となっていたミレニアム・レーシングの22号車オレカ03・ニッサンの名前がLMP2クラスに復活した。ただ、今季ミレニアムに所属している中野信治は、ドライバーラインナップには含まれていない。
また、今回のリストでは、各チームのドライバーラインナップが明らかになった。26カ国から168人のドライバーがエントリーしており、日本人ドライバーは、中嶋一貴(トヨタ・レーシング/LMP1-H)と井原慶子(ラルブル・コンペティション/LMP2)、そして本山哲(ニッサン・モータースポーツ・グローバル/ガレージ#56)の3名となっている。
LMP1クラスでは、3メーカーが戦うLMP1-Hと、非ハイブリッド車両のプライベーターによるLMP1-Lを合わせて9台がエントリー。第2戦スパ・フランコルシャンに続いてアウディのみ3台目のマシンを投入し、スーパーGTにも参戦しているオリバー・ジャービスもドライバーとして名を連ねている。
LMP2クラスでは、ミレニアムが増えたことで、4カテゴリーの中で最多となる19台がエントリー。ただ、今季ミレニアムに所属している中野信治は、22号車のドライバーラインナップには含まれていない。一方、ラルブル・コンペティションのドライバーには、同チームからヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)を戦っている井原もラインナップ。また、SMPレーシングの27号車オレカ03・ニッサンのドライバーには、ロシア人ドライバーらと並んでミカ・サロの名も記された。
フェラーリ、ポルシェ、アストンマーチン・レーシングに加え、コルベットのワークス格のマシンが争うLM-GTEプロクラスには9台がエントリー。AFコルセの51号車フェラーリ458イタリアの3人目のドライバーには、今季はユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)に参戦しているジャンカルロ・フィジケラがラインナップされているほか、アストンマーチン・レーシング(AMR)の97号車アストンマーチン・バンテージV8にはブルーノ・セナの名も記されている。
LM-GTEアマクラスは、LMP2クラスに次ぐ18台がエントリー。当初のリザーブエントリーから繰り上がりを果たして参戦を決める形となっていたチーム・タイサンの投入する70号車フェラーリ458イタリアのドライバーとして、ピエール・エリット/マーティン・リッチのふたりに加えて、スーパーGT500クラスでPETRONAS TOM'S RC Fをドライブしているジェームス・ロシターが名を連ねている。ロシターは昨年、ロータスからLMP2クラスに参戦している。
また、環境技術を志向したマシンによる“ガレージ#56”枠からは、すでに明らかになっている通りニッサンZEOD RCがエントリー。ルーカス・オルドネス/ウォルフガング・ライプ/本山の3人がラインナップされている。
今年のル・マン24時間は、6月14日~15日に開催。1日には公式テストが開催される予定だ。