アンジェリーナ・ジョリーが遺伝子検査を受け、乳がんリスクを減らすための“予防的乳房切除”を発表してから約1年。
世界中に衝撃を与えたあの告白後、世界中でますます遺伝子ビジネスが盛んになっているが、遺伝子をアート作品にしようという、ちょっと変わったサービスがスタートした。
ニューヨークを拠点とするスタートアップ「Genetic Ink(ジェネティック・インク)」が始めたのは、依頼主のDNA情報を解析し、独自のアート作品として販売するという世界初の試み。
サービスを頼むと、まずDNA採取キットが企業から送られてくるので、あとは“作品になりたい人”の頬の内側の細胞をこすり取り、送り返すだけ。
採取されたDNAは、ラボにて解析され、その情報をもとに、キャンバスに幾何学的な模様が描かれていくという仕組みだ。
そう聞くと、気になるのがプライバシーの問題だが、同社はアメリカ食品医薬品局の認可取得済みのラボで作業を行なうため、セキュリティの問題はないとしている。
また、できあがった作品はあくまでもアートであって、そこからDNA情報を読み取ることはできないとのこと。
カラーは17色展開、サイズは4種類で、人間の他、犬や猫などペットのDNAから作品を作ることも可能。
価格は、30×40cmほどのサイズで200ドル(約2万円)、90×120cmほどのサイズで700ドル(約7万円)。
DNAは、確かに紛れもなくその人を表わすもので、“あなたのアート”をお部屋に飾れば、大いに話題を集められそう。
今後は作品のバリエーションやクオリティのアップを期待したいところだが、とにかくコンセプトが興味深く、アートやサイエンス好きの心をくすぐるサービスだ。
Genetic Ink
http://geneticink.com/