ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)第2戦イモラは18日、4時間の決勝レースが行われ、JOTAスポーツのサイモン・ドラン/ハリー・チンクネル/フィリペ・アルバカーキ組38号車ザイテックZ11SN・ニッサンがポール・トゥ・ウインを飾った。
決勝日の午前中に行われた予選では、JOTAの38号車が2位以下をコンマ7秒近く引き離すタイムでポールポジションを獲得。2番手にティリエ・バイ・TSDレーシングの46号車モーガン・ニッサン、3番手には今回からダンロップタイヤにスイッチしたシグナテック・アルピーヌの36号車アルピーヌA450・ニッサンがつけた。
6時間の決勝レースでは、序盤こそJOTAの38号車がリードしたものの、スタートで2番手に躍り出た36号車アルピーヌが開始1時間というところで首位を奪取。JOTAの38号車は一時5番手まで順位を落とし、TDSの46号車やニューブラッド・バイ・モランド・レーシングの43号車モーガン・ジャッド、マーフィー・プロトタイプスの48号車オレカ03・ニッサンらが上位争いを展開していく。
JOTAの38号車は、レース残り1時間を前に再びトップに浮上するも、レース終盤はクリスチャン・クリエン駆るニューブラッドの43号車の猛攻を受けて2番手に後退。クリエン駆る43号車は徐々にギャップを築き上げていくが、残り5分というところで突如スローダウン。コース脇にマシンをストップさせてしまう。
これにより首位に返り咲いたJOTAの38号車は、最後は後続に30秒弱の差をつけてトップでチェッカー。今季初勝利を挙げた。2位には、ピットからのアンセーフリリースによりストップ&ゴーペナルティを科せられる場面もあったセバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)の24号車オレカ03・ニッサンが入り、3位に36号車アルピーヌが入った。エンジンを再始動しコースへ復帰したニューブラッドの43号車は4位となっている。なお、井原慶子の所属するラルブル・コンペティションは、今回のレースには参戦していない。
LM-GTEクラスでは、ポールポジションからスタートしたケッセル・レーシングの81号車フェラーリ458イタリアが序盤からレースをリード。ただ、残り1時間30分というタイミングでセーフティカーが導入され、ギャップが無くなったことでSMPレーシングの72号車フェラーリ458イタリアが首位に接近。最後までバトルが展開されるも、72号車が最終周に81号車をパスし、優勝を飾った。3位にはJMWモータースポーツの66号車フェラーリ458イタリアが入り、上位5位までをフェラーリ勢が占める形となっている。
GTCクラスでも、セーフティカーの導入により終盤はバトルが激化。ただ、ポールポジションからスタートしたフォーミュラ・レーシングの60号車フェラーリ458イタリア GT3が安定して上位を走行し勝利。2、3番手にはSMPレーシングの73号車、71号車フェラーリ458イタリア GT3が入り、このクラスでもフェラーリ勢が表彰台を占める形となっている。
ELMS第3戦は7月20日にレッドブルリンクで行われる。