2014年F1のサウンドの改善を考えているFIAは、最適なソリューションを選ぶため、音響の専門家の協力を仰ぐと述べた。
今年のF1には1.6リッターV6ターボのパワーユニットが導入され、昨年までの2.4リッターV8エンジンと比べるとサウンドに魅力がないと、一部のファンなどから批判の声が上がっている。
これを受けてエンジンサウンドを大きくするための対策を行うことが決まり、FIAとエンジンマニュファクチャラーは、今週のバルセロナテストでひとつのソリューションを試すことで合意した。メルセデスはテスト2日目の14日、“トランペット”エキゾーストのテストを行うことを認めている。
しかし一方で他のソリューションに関しても検討される予定であり、FIAは最適な対策を選ぶため、サウンドのスペシャリストに協力してもらうことに決めたと認めた。
FIAのスポークスマンは次のように述べている。
「FIAは現在のエキゾーストとテストで試す開発システムの両方に関する対策のため、音響エンジニアのグループを雇った」
「テストで完全な結果を得て、すべてのサウンドデータを分析した後、彼らと話し合いを行い、規則においてどういった変更が必要なのかについて提案がなされる」
今回メルセデスの新エキゾーストのテストが成功を収めたとしても、すぐにそれを各車に導入することはないとFIAは述べている。
“トランペット”エキゾーストの最終バージョンが製作された後、他のチームはそれぞれのマシンでテストを行い競争力に影響がないことを確認したいと要求する可能性が高い。そのため、少なくとも、イギリスGP後に行われる次回のインシーズンテストの後までは、新ソリューションが導入されることはなさそうだ。
また、現在の規則ではこのようなエキゾースト変更は許されていないため、実戦に投入するにはレギュレーションを変更しなければならない。そのためには全チームの同意とFIA世界モータースポーツ評議会の承認が必要となる。
「テストの結果についてチームと話し合い、望ましい結果を達成するにはどのような変更が必要なのかを確認する」とFIAのスポークスマンは述べている。
「新パーツを適用するためにマシンにどのような変更を施す必要があるのか、それによって実行に移すまでの時間が決まるだろう」