フォーミュラEに参戦するヴァージン・レーシングは13日、2014-15年シーズンのドライバーとして元トロロッソのハイミ・アルグエルスアリとイギリス人ドライバーのサム・バードを起用すると発表した。
2011年までF1に参戦していたヴァージン・レーシングは、今年9月に開幕する電動フォーミュラカーの新たなFIA世界選手権、フォーミュラEにエントリーし、昨年12月に9番目のチームとして正式に承認された。
彼らは、当初から新シリーズに参戦するドライバーにF1経験のあるドライバーを望んでいたが、今回チームが契約したドライバーは、そうしたヴァージンの方針を十分に満たすラインナップとなった。
アルグエルスアリは、2009年のハンガリーGPでトロロッソからF1にデビューし、以降11年までトロロッソをドライブ。通算46戦に出走し、最高位7位という成績を収めている。
彼はF1のシートを失ってからもピレリのタイヤ開発ドライバーを務めるなどF1との関わりを継続しており、「F1以降、シングルシーターでレースをしていないことは全く影響しない」と、新たな挑戦にも自信をのぞかせている。
一方のバードも、2013年のGP2で最終戦までタイトル争いを繰り広げ、ランキング2位につけた実力の持ち主。また、メルセデスF1チームのテスト要員として何度もF1マシンを走らせており、今季もフェラーリドライバーとしてAFコルセからWEC世界耐久選手権に出場している。
「ハイミとサムは、コース上における優れた才能の持ち主でかつ真のファイターだ。彼らは最高峰であるF1の経験をチームにもたらしてくれるだろう」と、チームを率いるアレックス・タイが語っている。
今年2月、参戦チームのトップを切ってドライバーを発表したアプト・スポーツラインも、元F1ドライバーのルーカス・ディ・グラッシ(2010年にヴァージンから参戦)を起用している。
フォーミュラEは、今年9月13日(決勝)に中国・北京で全10戦のシーズンが開幕。日本では、テレビ朝日がBS、CS、地上波を含めた3波一体による全戦生中継を行うことになっている。