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ハミルトンがロズベルグとの激戦を制しV。ベッテル4位、可夢偉はリタイア/F1スペインGP決勝

2014年05月12日 00:10  AUTOSPORT web

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F1スペインGPで通算26勝目を挙げたメルセデスのルイス・ハミルトン
2014年F1第5戦スペインGPは11日(現地時間)、バルセロナ近郊にあるカタルニア・サーキットで66周の決勝レースが行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインで今シーズン4勝目を挙げた。

 ヨーロッパラウンドの緒戦となる第5戦スペインGP。舞台となるカタルニアには今年も例年どおり各チームが大幅なアップデートパーツを投入してきたが、前日の予選ではまたもメルセデス2台がフロントロウを独占、タイムでもライバルに対してさらなるギャップを築いたかたちとなった。

 迎えた決勝日の天候は快晴。気温24度、路面温度は37度を記録した。予選でコース上にストップし、10番手に終わったセバスチャン・ベッテルはギヤボックスを交換したため5グリッドの降格で15番手スタートに。またトロロッソのジャン-エリック・ベルニュも初日に受けたペナルティで10グリッド降格、可夢偉の後ろ21番手グリッドにつけることとなった。

 レースは、スタートを決めたハミルトンとニコ・ロズベルグが1コーナーを奪うと、序盤から1-2態勢で後続との差を一気に広げる理想どおりのレースを展開する。ほぼ2秒間隔で周回を続けるシルバーアローの2台は、スタートで3番手に浮上したバルテッリ・ボッタス以下を周回ごとにどんどん引き離していき、5周目には8秒、10周目には15秒と圧倒的なリードを構築。レース序盤にして早くも完全な独走状態に持ちこんだ。

 一方、3番手を走るボッタスは背後につけるダニエル・リカルドのプレッシャーにさらされ何度かオーバーテイクを仕掛けられることに。しかしボッタスが必死にポジションを守ると、14周目に早くもリカルドがピットに飛び込み3ストップのスケジュールに変えてくる。対して2ストップのボッタスは、20周目に最初のタイヤ交換を行い4番手へとポジションを下げた。

 レース中盤、20周前後に1回目のピットを終えたハミルトンとロズベルグのポジションは変わらず。だが、なんとか逆転をチャンスを模索するロズベルグはセカンドスティントでハードタイヤを選択、最終スティントでハードを履くことになるハミルトンにミディアムタイヤでチャレンジする戦略をとった。
 ロズベルグは45周目の最後のピットインまで3秒台のギャップで留まると、50周目以降から徐々にその差を詰めていき、59周目にはついに1秒以内まで迫ることに成功。対するハミルトンは左フロントタイヤにグレイニングの症状を抱えるながらの防戦を強いられ、レースは残り5周を前に一気にヒートアップすることとなった。

 しかしハミルトンは、最後までロズベルグにオーバーテイクの隙を与えずリードを守ると、迎えた最終ラップも追いすがるチームメイトを抑えきって、4連勝となる通算26回目のトップチェッカーを受けた。
 2位ロズベルグに続いたのは、中盤以降、タイヤをマネジメントしセカンドスティントの距離を稼いだリカルドが2ストップで走り抜いて3位表彰台を獲得。そして4位には、15番手スタートから3ストップ戦略で怒濤の追い上げをみせたセバスチャン・ベッテルが残り2周でボッタスも逆転し、チームメイトに続くチェッカーを受けた。

 6位は母国GPのフェルナンド・アロンソとなったが、メルセデスからは1分30秒近い遅れ。7位でチェッカーを受けたキミ・ライコネンも周回遅れにされ、フェラーリにとっては厳しい結果となった。ケータハムの小林可夢偉は34周でリタイアに終わっている。