全日本F3選手権は11日、ツインリンクもてぎで第4戦の決勝レースが行われ、松下信治(HFDP RACING F312)が第3戦に続きポール・トゥ・ウィンを飾った。
第3戦が行われた土曜日同様、天候に恵まれて絶好のレース日和となった日曜日。午前中に行われる第4戦のポールシッターは松下。ちなみに第5戦のグリッドは第3戦の決勝結果で決まったため、松下が3戦連続でポールからのスタートとなる。日曜日の2戦は奇しくも、山下健太(PETRONAS TOM'S F314)、高星明誠(B-MAX NDDP F312)、勝田貴元(PETRONAS TOM'S F312)の順で並ぶことにもなっていた。
第4戦でまたしてもスタートを決めたのは松下だった。これに山下が続き、スタートで高星をかわした勝田が3番手に。そして、オープニングラップのうちに高星、佐々木大樹(B-MAX NDDP F312)らを引き離していく。
今回も松下の逃げ足は速く、わずか1周で1秒2の差をつけ、その後も次第に広げていく。そんな流れが一転したかに思われたのは5周目。山下がファステストラップを記録して松下との差を詰めるとともに、それまでコンマ差で続いていた勝田を振り切り始めたからだ。
しかし、その後も何度か山下のペースが上回るものの、松下の走りは安定感に満ち、山下に隙を与えない。終盤には1秒を切るまでに迫った山下ながら、松下は辛くも逃げ切りに成功。まずは2連勝を達成した。山下はこれで2戦連続2位に。
F3-Nクラスでは初めてのポールスタートだった山口大陸(TAIROKU EXCEED)を、素早く捕らえた小泉がトップでレースを開始。間にクラスの異なるマシンを挟んだことで壁として、序盤のうちに差をつける。やがて山口の視界が開けた時には2秒の差が。それに飽き足らず、その後もアクセルを踏み続けた小泉は、4秒差の圧勝に。嬉しい初優勝を飾ることとなった。2位の山口は、これが初の表彰台に。3位は湯澤翔平(KCMG F308)が獲得した。
(秦 直之)